Kiri Tachibana

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 春明は冬夜の「形代」たりえない。春明の才が冬夜を超えない以上、二人の運命は初めから確定していたのだ。 「僕らの存在は明らかに時代錯誤です。でも、だからと言って切り捨てて良いものでもない」  国の安定に必要とされる存在。旧弊であっても、それを誇りに思うからこそ、代々その呪も受け継がれてきたのだろう。 「それでも、僕はこのままでいるつもりはありません」  その瞳に強い光が浮かぶ。現状を嘆くより常に前を向くのは冬夜と同じ。 「何を画策しているんだ?」 「多分、あなたが考えているのと同じことを」  あなたのボスから助言をいただいたので、と春明は悪戯っぽく笑った。 お題:画策 #語彙トレ2026

『十日祭りの宴の影で』は紙本(アンソロ)のお手伝いで何度も読んだけれど、本当に細部まで語りすぎないけれど情景描写や人物造形が素晴らしくて大好き! 風土記系FTのタグがついてるこちらもとてもおすすめ kakuyomu.jp/works/117735...

イーデルト・クローデリアと夜のおはなし(いうら ゆう) - カクヨム

いびつな容姿ゆえに人々に忌み嫌われ愛された娘と、夜の盟主の出会いの物語

kakuyomu.jp

◤紙ものコラムの会◢ ことり寧子様による「『紙本祭8』に参加して、紙ものコラムを書きませんか?」という素敵企画。 どうして紙媒体で作品を作っているのか、それだけでも1本のコラムになりそうです。詳細はURLよりどうそ。 neuneu.penne.jp/n/kamimono/ #紙本祭info

紙ものコラムの会

WEBイベント「紙本祭8」に参加して、紙ものコラムを書きませんか?

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「あなたからは、彼女はどんな人に見えますか?」  先触れもなく現れた春明は、どこか張り詰めた雰空気を纏わせていた。それは、いつもなら見せない、覇気にも似た。  普段は自己を韜晦して気楽な御曹司然としているが、その本質は一面において怜悧で、時には非情とも思える選択をすることができる。そういうところは冬夜とも、そして、彼の上司であった鷹野ともよく似ている。  ——常に本音を隠しきれない自分や莉緒とは違う人種だ。  低く笑った彼に、春明が眉根を寄せる。 「何です?」 「君にも年相応な面があるんだな、と思って」  隠された本音を、もう少し探ってみるのも悪くない。 お題:韜晦 #語彙トレ2026

新刊間に合いそうにないな〜とメソメソしてたけど、とりあえずまあええかということでまだまだ在庫のある既刊と架空の百年祭でつくった架空本を推していこっの開き直りにて登録しちゃお〜

イベントページに「各種〆切のリマインド」を掲載しました! picrea.jp/event/b9102e... うっかり送信ボタンを二度押ししてしまい、2通のご連絡メールが飛んでしまいました。誠に申し訳ございません…! 10月の上旬に各種〆切が集中している形となります。 気になる企画への参加申請等は、この連休中に済ませてしまうのが吉ですよ。 #紙本祭info

オンライン同人誌イベント会場 - PICREA(ピクリエ)

いつでも・どこからでも同人誌即売会を楽しみたい!手軽に主催・サークル参加・一般参加ができるオンラインイベント会場「ピクリエ」です。

picrea.jp

令和ファンタジーな田治見要蔵で大方の予想はついていたけど令和版八つ墓村、結構トンチキ映画らしくて「おお(前のめり)」と「おお…(後ずさり)」の気持ちが二つある。感情で綱引きをしている 感情で綱引きをさせるな 観に行きたい

 冬夜の記憶は、消えてはおらず、ただ封じられている可能性が高い。それは、以前も影由が指摘していた。 「そもそも脳の仕組みからして、蓄積された記憶の一部だけを消去するのは不可能に近い。それが君の心身を健やかに保全するための補助的な呪であるならば、消去するよりは封じる方が適切なはずだ——深い迷宮に沈めるように」 「深すぎて二度と取り出せないのでは?」  薄く、けれど皮肉げに笑った冬夜に、影由が苦笑を返す。 「迷宮は迷路とは違う。分岐のない一本道だ」  諦めさえしなければ必ず目的地にたどり着く。頬に触れた温かく大きな手と、決して消えない熾火を宿す瞳が、そう語る。 お題:迷宮 #語彙トレ2026

1〜2万字はまあ2ヶ月あればなんとかなるやろの感じがするけど、つまりそれなら六万字くらいなら半年あれば何とかなったんじゃないんですかね?(ままならない!!

2年に1度の短編ファンタジー競作企画2026年11~12月開催! 今回のお題は 「則」 その世界・土地・社会ならではの、大小さまざまな決まりごとを見つけたり、作ったり、あるいは破ったり、忘れ去ったりするあらすじの物語を募集します。 still-in-noise.a.la9.jp/fudoki/kikak... 上限字数:1万字 〆切:2026/11/22(日)、2026/11/29(日)2026/12/05(土) 同じ日に一斉公開された作品を一覧からリンクする方式なので、書き手さんはいつもの活動場所からご参加いただけます。 応募はサイトのフォームからどうぞ! #風土記系FT #異風則

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prtimes.jp/main/html/rd... 『幽冥の岸』、近所の本屋さんでも発売日にたくさん平積み面陳されてて(私は前日に取り置き予約してもらってた)、だ、大丈夫かな……!? と思ってたけど、今日見たら残り一冊になってて、デルフィニア買うついでに店員さんと良かったですね〜〜とにこにこするなどしました。 この勢いでついでに竜の医師団とデルフィニアももっと売れてもいいと思うのよ。国産の楽しいファンタジーたくさんあるんだよー!!(モモンガの声で)

【累計1,400万部超】「十二国記」7年ぶりの最新作『幽冥の岸』が発売即大重版!

株式会社新潮社のプレスリリース(2026年9月18日 12時00分)【累計1,400万部超】「十二国記」7年ぶりの最新作『幽冥の岸』が発売即大重版!

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 砂上の楼閣のように冬夜の記憶は脆い。唯一その倒壊を防いでいるのは織り込まれた影由の呪——名によるものだ。 「そればかりじゃないさ」  その声に含まれる複雑な響きを聞きとって、冬夜は首を傾げる。当主を保全することが目的であるならば、冬夜自身にも守護がかけられているというのは理に適っている。  だが、冬夜はその呪によって幾度も病に倒れ、傷を負ってきた。たとえそれが冬夜と春明双方の身を守るためであったとしても、結局のところ恩恵よりも負債のほうが多い。 「寝言は寝て言え、と言いたくもなる」  言葉ほどには湿度のないからりとした声に、影由がくつりと笑う。 お題:楼閣 #語彙トレ2026

 自然のものとは思われないほどの甘い香りは、それでもどこか清楚に感じられる。それは、その儚さゆえだろうか。完璧な造形の美しい花は、日の出を待たずして萎れ、崩れていく。影由以外の他者の記憶があやふやに溶けて消えてしまう冬夜にとって、夜明けが決してただ喜ばしいものではないように。  時は止まることなく流れていく。本来、眠って忘れてしまうものや、単純に薄れていく記憶も当たり前にあるだろう。  ただ、夜明けに花が萎れるのは、自然の理のうちだが、冬夜の失われる記憶は違う。  ——格子のない檻のような薄明に囚われている。  初めて、冬夜は強くそう思った。 お題:薄明 #語彙トレ2026

orangebunko.shueisha.co.jp/novel-award/... どの方の講評も丁寧に言葉を選びつつ伝えたいことをまっすぐに伝えている感じで、こちらを読むだけでも面白かった! 最終選考に残る作品でも人称ブレとか表現の誤りを結構指摘されてるけど、そのへんは校正と編集でどうにでもなるからだろうなー。 最後の講評にあった、小さくまとまっている作品が多いという印象はWebからのコンテストだと特に結局そういう作品が通る傾向にあるからじゃないかなーと。そうじゃない作品を拾っていってくれるレーベルであろうとしてくれているのはコバルトで育った身としては嬉しい〜

2026年ノベル大賞選考結果 - 集英社 オレンジ文庫

2026年受賞作品 大賞 該当作なし 準大賞 『稜線の彼方』豆倉炎々 佳作 『鍵』なんか毎週ファミレスにいるやつ 2026年ノベル大賞評価シートについて 第3次選考を通過した方に、最終選考結果発表後1ヶ月以内に順次送信い…

orangebunko.shueisha.co.jp

 「形代」であるということは、いつ何時、何が起きるか分からないということでもある。不用意に出歩くのは複数の意味で危険ではあった。  外の世界に興味がないと言えば嘘になる。けれど、不思議と強くそれを望まないのは——。 「これも呪のせいなのか」  冬夜の呟きに影由は答えない。ただ黙ったまま彼女の手を引いた。繋いだ手から伝わる温もりに意識を取られているうちに外へと踏み出す。  途端、甘く馨る風に目を見張った。  屋敷を包み込むような山の端、その先に白い大輪の花が咲いていた。月の光を受けて輝くいくつも重なる刃のような花びらは、触れれば指先が切れそうなほどに鋭く見えた。 お題:馨る #語彙トレ2026

 その姿は華やかで美しいのに、どこか毒々しく饐えるような臭いを放っているようにすら感じられる。純粋で、他者を疑うことを知らぬ無垢だったその人を変えてしまったのは彼女自身だ。  望んだわけではない。ただ悪意の罠に嵌り、その結果、自分だけでなくその人を巻き込んでしまった。あの時、差し伸べられた手を取らなければ、あるいは他の未来があったのだろうか。そんなことを考えたところで無意味だとはわかっていた。  皇家にとっては取るに足らない身ではあったが、他に捧げるものもない。だから、己が忠誠をそれに代えた。  それが、さらにその人を追い詰めることになるとは思いもせず。 お題:饐える #語彙トレ2026

#語彙トレ2026 09/15 - 疼く  音楽というのは不思議なものだと、アシュトンは思っている。戦闘以外でアシュトンの心が疼くことは滅多にないが、音楽はそういう滅多にない高揚をもたらしてくれるものの一つだ。  今はもう歪みの向こうに行ってしまった知り合いは、アシュトンが戦いと音楽を同列に考えてることを知ったとき、ひどく複雑そうな表情をした。 「私は違うと思う。戦いは死にしか向かわない」 「へえ。じゃあ音楽は生に向かう?」  面白がって尋ねたアシュトンに、彼女は首を横に振った。 「音楽はいろいろ。奏でる人と、受け取る人による」  その答えが正しいのか、アシュトンは未だに理解できずにいる。

 ページを繰る手を影由がじっと見つめていることに気づいて目を上げる。その視線は冬夜の手首に向けられていた。そこには斜めに刀疵が残っている。 「古傷が疼くようなことは?」 「特にないな」  ほとんどは冬夜自身が負ったものではなく、移されたものだ。初めてそれを体験した時はさすがに驚いたが、手近に置かれていた書物でその意味を知ってからは、どう対処するかだけが課題だった。ふと気づく。 「この傷はあなたが手当してくれたのか」  覚えていられるようになったのは、彼の名を織り込まれてから。影由は答えない。  答えることで、彼女の記憶に干渉することを懸念しているのだろうか。 お題:疼く #語彙トレ2026