あまだれ
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憎しみの眼でお前を見るぜ それは器一杯の愛に一晩つけておいて 血とか錦玉羹とかもどしたら、きったねえお前の手を握るわ さよならして分解されるまで
他者の焦燥を飲んで荒地になる 近景を凝視して奥歯を擦り減らす 存在をどこまでも薄く研いで失せる 周囲を誇大に映す鏡になってしまうよ
ひたすら根気よくやるしかないとわかってはいる もう逃げられないように監視しておいてください 今度こそは 幾度も棄ててきた 塵箱が溢れるほどに そこに投げ入れられたものたちは塵芥の皮を着せられた種子だったのに 道端の雑草と成り虫に喰われて失せる運命を受けた そしてこの罪と運命を与えたのは他でもない私自身であるから 罪滅ぼしをするために 私は私自身のために塵箱を返し紙の皺を広げなければならない
ハロー。 世界に印字された物語の上を指で辿ります。線を引くことをさがします。岐路をつくるために。正しさを見つけることは未だありません。 峠を越えると土のかおりが鼻の奥を擽ります。稲光が肌を青く染めます。突風が山葡萄の房を揺らします。 朝霧に腰掛けて明滅する心象の景色を印字すれど、筆を見つけることは未だありません。
わからないときにわからないままにばらばらになるはずで、与えられるままに迎え受容するとも手招いて呼び寄せるとも知らないけれど、それまではきっと私に変貌する一過性の集合だからね 大きな流動のある一地点を切り出したに過ぎない生などに埋まるのは悪くないと思う
私が最後のひとりらしい 最後に部屋へ入って最後に部屋を出ていく 出ていくひとを視線で見送る ひとり残るまで 最後のひとはあかりを消して扉を閉める それはあたりまえ いまも扉の窓から廊下を眺める 黒いベールは閉じている いつか部屋を出るまでは