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【レビュー】動くビンテージプラモで波乗りスヌーピーの華麗なターンを見よ!/アトランティスモデルのSNOOPY IS JOE COOL #キットレビュー #フィギュア #nippper #プラモデル

【レビュー】動くビンテージプラモで波乗りスヌーピーの華麗なターンを見よ!/アトランティスモデルのSNOOPY IS JOE COOL

 すました顔でアニメみたいにクルクル回るスヌーピーが、ハチャメチャに可愛い。ビュンビュン振り回される耳のパーツに潮風を感じますね。撮影は霞ヶ浦湖畔ですが。こちらはモーターの入ったプラモデル、"SNOOPY IS JOE COOL"です。1973年にモノグラムから発売されたプラモの金型を使い、アトランティスモデルが復刻してくれました。海底の宝物をサルベージしたかのようなSUPER GOOD JOBです。  50年前のプラモデルですが、3色の多色成形、スナップ組み立て方式です。接着剤も塗料も使わずに完成させられ、現代プラモのプレイバリューと変わりません。勘合がいまひとつのところもありますが、造形はスヌーピーから小物まで抜かりなく愛らしいです。  単純明快なモナカ割りの構造が、まさにプラモデル!という感じで大変によろしいですね。耳、鼻、パンツを仕込んで、カパッと合わせれば即スヌーピーです。まさに肩で風を切るといったポージング。筆者的には握りこぶしの造形がお気に入りです。犬ですが。目はシールで、貼り付け位置に薄くアタリの彫刻があるので迷わず貼れます。  単3電池で動く駆動部はモーター、ギヤ、シャフト類で構成されています。モーターは特殊で、抵抗を加えると止まるストップモーター且つダブルシャフト。しかしこれが気難しく、どこかで変に抵抗がかかるとスヌーピーがうまく動かずに止まってしまいます。  各所にグリスアップ、ギヤの当たり調整、ブラシの調子が悪いのでエンドベル交換などなど……動かない原因を一個一個潰していく作業が必要でした。ただそれを経て、古いモーターライズキットがしっかり動いた!という感動は半端じゃなく大きかったです。  波の造形がまた素晴らしいんですね。漫画的というか絵画的というか非常によく描き込まれた造形で、スヌーピーのつるっとした造形を引き立てる感じがあります。それに加えて、深い青も、ぬらっとしたテカリも、プラスチックそのものの良さに溢れていて、それが存在感のある波として完成しています。  オールドスクール感漂うオブジェとしても、キャラクタープラモとしても、完璧な佇まいです。右のシャフトをクルっと回してやれば、スヌーピーがすまし顔で見事なサーフィンを披露してくれます。ギヤがギャリギャリうるさいのはご愛敬。まるで小さなアニメーションを組み立て、それを手にするという夏のひとときを、皆さんも是非。

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【レビュー】Tシャツ、アーマーベスト、グラサン姿! 乗せるだけでベトナム戦争らしさ5割増しの「タミヤ M551シェリダン戦車兵」。 #タミヤMM #キットレビュー #フィギュア #戦車・軍用車両 #nippper #プラモデル

【レビュー】Tシャツ、アーマーベスト、グラサン姿! 乗せるだけでベトナム戦争らしさ5割増しの「タミヤ M551シェリダン戦車兵」。

 色々な時期のアメリカ軍の兵員の中でも、とりわけラフな服装のイメージが強いベトナム戦争期。そんな米軍のイメージをドンピシャで再現しているのが、タミヤの1/35 M551シェリダンに付属している戦車兵のフィギュアです。 とにかく暑い南アジアでの戦闘となったベトナム戦争。その状況ゆえ、兵士たちの服装も乱れがちでした。ラフな服装の記録写真も数多く残されていますが、その中でも独特な着こなしが目立ったのが戦車兵。大量の弾薬や荷物を運ぶ必要があった歩兵と比べると、持ち歩く荷物は圧倒的に少量。しかし戦車兵用のヘルメットが必要だったり、装甲車両搭乗員が狙い撃ちにされる危険を防いだりと、その装備や着こなしには独特な工夫がありました。  その装備やポージングをきっちり再現しているのが、タミヤのM551シェリダン。戦車兵のフィギュアが3体付属しているのですが、いずれもこの時期の米軍らしい、ヤンチャかつ実戦の匂いのするフィギュアとなっています。  重ね着が特徴の戦車兵を再現するため、フィギュアのパーツ分割はかなりトリッキー。前を開けて着ている防弾チョッキの前方部分が左右に分割されていたり、Tシャツの袖口で腕が切り取られていたりと、伝統的なフィギュアの分割を見慣れている目からすると、かなり変わったパーツ分割に映ります。  まずはグラサン姿が目を引くドライバーに注目。被っているのはT56-6というCVC(Combat Vehicle Crewman)ヘルメットで、ベトナム戦争期から80年台くらいまで広く使われたモデルです。戦闘服の上に着ているのがM1969アーマーベスト。このヘルメットもアーマーベストも着心地が良くない上にかなり暑かったそう。しかしこのアーマーベストの「中に防弾繊維がパンパンに入っていますよ」というシワの入り方の自然さといったら……! 惚れ惚れしますね。頭とヘルメットの隙間やヘルメットの形状を正確に再現するため、ヘルメット自体は左右分割になっているので、合わせ目だけは入念に消した方がいいでしょう。  砲塔の上から顔を出している車長と装填手のフィギュアも凄まじい出来。どちらもアーマーベストとCVCヘルメットを被ったスタイルですが、装填手のほうは熱帯用野戦服であるいわゆるジャングルファティーグではなく、Tシャツの上にアーマーベストを重ねているのに注目です。ベトナム戦争期らしい着こなしで、実に雰囲気がありますね。Tシャツ、アーマーベスト、ジャングルファティーグの3つの服でシワの寄り方や質感が異なるのも芸が細かい。内側が詰まっているアーマーベストと、布地が薄いゆえにクシャクシャと細かいシワが寄るジャングルファティーグの質感の差は、無塗装の方が目立つような気もします。  車長が非常に自然な角度で50口径機関銃のハンドルを握っているのもいいですね。この機関銃は米・西側のあらゆる戦闘車両についているにも関わらず、ハンドルをしっかりグリップしているポーズを彫刻するのが難しかったようで、市販品をそのまま組んでしっくりくるポーズのフィギュアはけっこう珍しい。銃自体よりも右方向に頭を振っているのも、周囲を警戒しているポーズとして自然です。  砲塔のハッチに腰掛けているポーズの装填手が、ぴっちりと自然に収まるのも見事。装填手はM16ライフルを抱えているのもベトナム戦争ならではで、移動中や戦線後方でも常にゲリラ的に襲撃される恐れがあった装甲車両搭乗員は、しばしば車体の上に乗っかって周囲を警戒したそう。装備や服装だけではなく、ライフルを抱えて周囲を見張るポージング自体も、ベトナム戦争っぽい要素なんですね。  ということで、ベトナム戦争ならではの要素がぎっちり詰まったシェリダンの付属フィギュア。シェリダン自体もいいキットですが、フィギュアも見どころ満載なのが伝わりましたでしょうか。組んで乗せるだけでベトナム戦争らしさが5割増しになるので、普段フィギュアは作らないよ……という人も、ぜひトライしてみるのをオススメします!

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【塗料レビュー】薄め、柔め。強すぎないからこその良さがある「タミヤ ラッカー塗料」の素晴らしさ。 #筆塗り #塗料 #nippper #プラモデル

【塗料レビュー】薄め、柔め。強すぎないからこその良さがある「タミヤ ラッカー塗料」の素晴らしさ。

 プラモデル塗装の王道と言えるのが「ラッカー塗料」です。GSIクレオスのMr.カラーやガイアノーツのガイアカラーは、戦車や飛行機、車などのスケールモデルから、ガンプラやロボット、美少女プラモデルまで、ほぼあらゆるジャンルに対応できるほど豊富な色数を揃えています。模型を始めると、まずこの2ブランドに出会う人も多いでしょう。  そんなラッカー塗料市場に、世界的な模型メーカーであるタミヤも2017年に「LPシリーズ」として参入しました。しかし、Mr.カラーやガイアカラーがすでに多くのモデラーの定番として定着した後の登場だったこともあり、性能は高いにもかかわらず、ラッカー塗料の世界では少し控えめな存在という印象を持たれがちです。実際に私も使ったことが無く、今回初めて筆塗りで使用してみました。  今僕は「ラッカー塗料筆塗り」にも夢中。これまで水性塗料だけで筆塗りしてきたのですが、ラッカー塗料を併用してみるとさらに表現が広がり、より楽しくなったからです。そこで使ったことがなかった「タミヤラッカー」にも触れてみようと思ったんですね。  タミヤアクリルはよく使用していましたので、ミリタリー王者のタミヤのあの色が「ラッカー」で塗れるのか〜と思うだけでワクワクするのです。そこでタミヤアクリルでも大好きな3色「ダークイエロー2」「ダークグリーン2」「レッドブラウン2」を買ってきました。ドイツ戦車に塗られているあのかっこいい3色迷彩を楽しめる塗料です。  まず開けてびっくりしたのが「瓶の中での薄さ」です。どろっとしておらず、サラサラとしています。瓶のフチにたらーっと垂れていくほど薄いです。  この薄さがなんともいいのです。僕は薄い塗料を数回塗り重ねて、下地が透けている雰囲気に仕上げるのが好き。その感覚にとってもフィットしている塗料だと感じました。  実際にマホガニーを下地に塗った模型にダークイエローやダークグリーンを塗っていきます。1回では全く発色しないほどのマイルドな隠蔽力です。「そうそう、このマイルドさが欲しかった!」と塗った瞬間に思いました。水性ホビーカラーの透過具合にも似ていて、ぼかしたり透かしたりも楽しくコントロールできます。  そしてこの色味も最高。まさに僕が求めていた3色迷彩。特にダークイエローの色味が大好き。辛子色のようなダークイエローにならないので、なんともスケールエフェクトを感じる良い色合いになるのです。  そして一番びっくりしたのがタミヤラッカー塗料のなかでも「つや消し」と書いてあるもののつや消し性能です。筆塗りなのにここまでマットな塗面になります。しかもざらざらとした雰囲気では無く、しっとりとしたつや消し仕上げになるのです。これはつや消し塗面が大好きな人にとってはたまらない仕上がりでしょう。  同じラッカー塗料というジャンルでも、メーカーごとに使ってみないとわからない「使い心地」や「特徴」があるもの。筆塗りはそんな性能を、直に触って体感できる楽しさもあるので、新しい塗料をどんどんチャレンジしたくなります。タミヤラッカーのマイルドな隠蔽力と薄さ、そして最高の色味はきっとあなたのプラモの塗面に新たな質感を加えてくれること間違いなし! ぜひ使ってくださいね。それでは〜。

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【音楽】キミはRally Houseというジャンルを知っているか #コラム #自動車 #nippper #プラモデル

【音楽】キミはRally Houseというジャンルを知っているか

 いまはタミヤ、ハセガワだけじゃなくてNuNuやBEEMAX、ベルキッツなどなどラリーカーの新キットでオレたちの心の穴を埋めてくれるメーカーが百花繚乱。デカールの品質もひと昔前よりめちゃくちゃ良くなっているのでラリーカープラモにとってはまさに春が訪れています。狂気のグループBマシンか、あるいはセガラリーか。WRCに脳を焼かれたみなさんにお話したいのがここんところ流行しているRally Houseという音楽ジャンルです。ラリーカーが疾駆する映像に合わせた明るく軽快な4つ打ちにシンセピアノのウワモノが特徴的。とりあえずこれを見るのが手っ取り早いです。  もともとはTikTokとかInstagramに見られた「ドリフト映像にダークで不穏なエレクトロヒップホップ(Phonk)を合わせる」というスタイルがDrift Phonkとして流行したのですが、今度はそれがラリー映像にちょっと懐かしい曲調のハウスやUKガラージを乗っけてシェアするのが流行ったという感じ。まさに'90年代ビデオゲーム的なスパイスを散らしたちょっとスゥインギーでちょっとだけチープなサウンド(だいたいオシャレに聴こえるからね)をメインにしていて、これがラリーの泥臭い映像と非常にマッチするわけです。  ハウスとかUKガラージってのは音楽のジャンルなんだけど、Rally Houseというのはラリーの映像とセットになることに価値があるので最近ではこういうムーブメントを(音楽そのものっちゅうかシェアする時のマインドとしてのジャンルと捉え)マイクロジャンルと言ったりします。当然ながらDJやトラックメイカーもアリモノのエディットに甘んじず、これにマッチしたよりかっこいい楽曲を作るようになります。例えばレースゲームのSEやエキゾーストをオカズに入れたり、ミシェル・ムートン(アウディ・クワトロで無双したフランス人女性ドライバー)の肉声をサンプリングしたり。  面白いのはインスタやTikTokのリール、YouTubeのショートでシェアされることが前提だから「それ用」のトラックは90秒ちょいちょいとかなり短めなんですよね。そもそもダンスミュージックって同じビートで踊り、次のトラックとMIXされることが前提だからそれなりの長さが必要なもんなんすけど、いわゆるドパ需要みたいなのに合わせて音楽の役割や流通のしかたがどんどん細分化されるってのが面白い(だから「マイクロジャンル」と言われるのでしょうけど)。  私は好きなアーティストの歌詞がある音楽を聴くと手が止まっちゃうタイプなのですが、ダンスミュージックは淡々とプラモデルを作るのに良いなーと思っており、当然ながらラリーカーのプラモデルを作るのにRally Houseは最適なわけでございまして。そう考えると「Tank Tribal」とか「Fighter Trance」みたいなジャンルがあってもいいじゃねえかという気持ちになってまいりますね。Rally House、そもそも音だけ聴いてりゃただの'90sハウスじゃねえかみたいなところはあるんですが、なるほど映像とセット、あるいは眼前のプラモデルとセットなら完全にジャンルとして成立しています。結構長尺の動画がたくさんあるのでみなさんもお気に入りのMixを探してください。そんじゃまた。

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【ルポ】Hondaの最新バイクとタミヤの最新バイク模型を存分に楽しむ贅沢/タミヤ 1:12 CB1000F #バイク #キットレビュー #コラム #nippper #プラモデル

【ルポ】Hondaの最新バイクとタミヤの最新バイク模型を存分に楽しむ贅沢/タミヤ 1:12 CB1000F

 「Honda × タミヤ」で贅沢な遊びをした。最新バイク模型を組んでいる最中に、そのモチーフである実機をレンタルしてきて乗り回して来たのだ。模型での俯瞰的アプローチで見つめたからこそ、その鉄塊にまたがる際には隅々まで知覚できるような気にさせてくれた。そして実際にスロットルを開くと「お前ー!そうだったのかー!! 」「HONDAの最新技術、パねぇー!!」という模型を起点にしたカタルシスというか、プラモデルに込められた見解の行間というものが、みるみる埋まっていく特別な体験となった。  今回の遊びにはきっかけがあって、それはタミヤの旗艦店「TAMIYA PLAMODEL FACTORY TOKYO」で開催されたこのイベントの動画である。「CB1000Fとは何か?」という話から始まり、HONDAの開発者とタミヤの開発者が顔を合わせて、それぞれの設計アプローチについて対談するという贅沢な内容だった。思わず正座視聴しながらも「東京に赴かないと体験できないスペシャルだよな……」と羨ましくもため息がこぼれた。だが、しかしだ。  「東京のCB1000Fの開発者対談イベントに参加してプラモをすること」と合わせて「実際にCB1000Fを購入して維持すること」などを算段していたら、なぜか「大型二輪免許を取りにいってCB1000Fをバイクレンタルしてきてプラモもやる!」という案が大変リーズナブルに感じてしまった自分。どうかしていたと思う。だがそれ故、特別な体験を自ら用意できたとMAX満足している。なお、全国にあるホンダの正規バイク専売店であるHonda Dreamのサービス「HondaGO BIKE RENTAL」ではCB1000Fがレンタル車筆頭となっており、最寄りの店舗でも容易にバイクレンタルできた。  CB1000Fの実機とプラモを見比べて楽しむといったいどうなるのか。前述の開発者対談で話題になっていたフロントフェンダーを見ると、どちらも樹脂の一体成型なのだがパーティングラインは皆無。ここには相応の金型成形技術が用いられているのが想像でき、両サイドの開発者が「どうやってるんですか!?」「企業秘密でここでは話せないですよね」と盛り上がっていた注目ポイントだ。しかし実機と模型をこうやって見比べるのは初体験なのだが、目がバグるというか不思議な感覚だった。  無塗装のサイドカウルパーツに水転写デカールを貼り、実機と見比べてみた。プラ成形色、デカールの印刷、ともに色の寄せ方が完璧すぎて「タミヤの模型力、パナいな!」と思わず声が漏れた。  こんな機会、そうそうないとキットを2個買いしてひとつは無塗装プラスチックの色のまま仕上げ、もうひとつは説明書にしたがって全塗装で楽しんだ。塗装のメインとなるのが『LP-5 セミグロスブラック』と『LP-40 メタリックブラック』を半々で混ぜてつくるエンジン〜メインフレームの特色だ。これも実機と見比べると「まさにこの色!」とドンズバすぎて感動した。そして塗装して気付く塗り分けしやすいパーツ分割。バイク模型にある繊細な組み立ても、のりしろや嵌合の工夫で必死になるとこは皆無だった。タミヤの最新バイク模型の方も、現代の工業力の結晶なのだと敬意が尽きない。  全塗装の方は黒のヘッドライトカウル付きを選択し「CB1000Fを買うならコレ」という仕様とした。90km/h以上は風圧で思わずスロットルを戻したくなるからヘッドライトカウルは必須だ。HONDAの最新技術はとんでもなく、加速がもうね……。3色展開されるなかこのグラファイトブラックのカウルだけ赤銀ラインが施されており、リッチな見た目になるので買うならこの黒一択だなー。と、妄想しながらのプラモ遊びだった。  プラモデルとその模型のモチーフとを同時に楽しむという贅沢をした今回なのだが、「バイクの免許を取る」というハードルがあったからこその特別な高まりだったと思う。そのハードルも飛行機や戦車でライセンスや実機を取得するのと比べれば超超超・現実的チャレンジ。なのでこの寄稿にグッと高まったなら「バイク借りて乗って、そのプラモをつくる」にいつかは貴方も挑戦を。控えめにいってブチ上がり最高体験だったから!!

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【レビュー】戦車模型は「アニキ」で完成する! タミヤ 1/35 M24チャーフィーのフィギュアがすごすぎる #キットレビュー #戦車・軍用車両 #タミヤMM #nippper #プラモデル

【レビュー】戦車模型は「アニキ」で完成する! タミヤ 1/35 M24チャーフィーのフィギュアがすごすぎる

 タミヤの1/35 M24チャーフィーは、組み立てやすさだけでも十分に驚かされるキットです。エッチングパーツ用のジグや瞬間接着剤いらずの構成、牽引ロープの一体化、砲塔天面の支えなど、「気持ちよく組める工夫」が随所に詰まっています。そして、このキットの魅力は戦車本体だけではありません。タミヤのミリタリーミニチュアらしさをぐっと引き上げてくれる、同梱フィギュアのアニキたちも実に見事なのです。  パーツでわかる、もちもちの若い肌。プラスチックに柔らかさを与える設計のうまさが、文字どおり光っています。わずか4.5mmほどの顔に、ちゃんと鼻の穴があるってなんなんでしょう……。  車長のアニキは、シャキッとまっすぐ立ったポーズ。上着の裾の点々としたふくらみもすごいし、腰の後ろ、ベルトの下でズボンが押されて生まれるシワまで表現されています。このあたりは戦車に乗せると見えづらくなるので、今のうちにじっくり堪能しておきましょう。  座ったアニキはツナギ姿。くの字に凹んだお腹まわりのシワが、「これどうなってるの……」というぐらい自然です。布という生き物の表現が本当に素晴らしい。スミ入れや塗装をすると、このディテールがさらに輝くんですよ。  昔はシワの位置を見ながら「ここかな?」と接着していましたが、今はしっかりダボが用意され、パーツの角度もぴたりと決まります。合わせ目も気持ちよく合うので、流し込み接着剤だけでスイスイ組み上がります。  顔の力、アニキのパワー。光を当てるだけでシワがしっかり表情を作ってくれる、この造形力。わずかなパーツ数でも、単体で見応えのあるフィギュアになるのがすごいところです。  フェルメール作、戦車に乗るアニキです。さすがに言い過ぎですが、この振り返った表情といい、絶妙なポーズといい……。これがM24チャーフィーにそのまま付いてくるのだから、出来すぎでしょう。  しかも、おしりにヒミツがあります。砲塔のイスの形に合わせておしり側がわずかに凹んでいるので、置くだけで位置がピタッと決まるのです。  そっとハッチに添えられた左手、お見事。車長の腕もキューポラに気持ちいいくらいフィットしています。この「何も考えなくても決まる」感覚も、タミヤらしい気持ちよさですね。  アニキが乗るだけで、戦車はぐっと生き物らしくなります。人がいることで大きさが伝わり、車体のシルエットもいっそうかっこよく見えてくる。この景色こそ、タミヤのミリタリーミニチュアを組む楽しさのひとつでしょう。戦車本体の組みやすさはもちろん、このフィギュアまで含めて「完成させる喜び」が詰まったM24チャーフィー。ぜひアニキともども、最新のタミヤを楽しんでください。

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【レビュー】徹底的に、生まれたままの姿で/ハセガワ 1/24 トヨタ スプリンター トレノ AE86 GT APEX 前期型 1983 #キットレビュー #自動車 #nippper #プラモデル

【レビュー】徹底的に、生まれたままの姿で/ハセガワ 1/24 トヨタ スプリンター トレノ AE86 GT APEX 前期型 1983

 ついにと言うか、とうとうと言うか。ハセガワから完全新規開発のAE86スプリンタートレノが発売されました。アオシマとフジミのキットがいつでもどこでも手に入るという状況においてなお、ハセガワが「イケる」と判断して金型を新規に起こしたのは、ひとえに『頭文字D』というマンガのおかげで伝説的な存在になり、いまや程度を問わず世界的に超高額で取引されるマシンとなったハチロクの強すぎる人気……つまり零戦とかティーガーがいろんな会社からプラモデル化されるのと同じ領域に入ったのだなぁと感じ入るわけです。  ここでいやスゴイなと思うのがホイールの造形です。14インチアルミですが、真ん中のキャップの部分は前期型と最初期型がハナから造り分けられております。リアのワイパーが最初期型のキャップと同じランナーに入っているので中期〜後期も今後それぞれ作り分けていくのだろう……ということが想像できます。このへん、「とりあえず人気のあるところから出してみて、様子を見ながらパーツを追加していろんなバリエーションに対応していく」という手法ではなく、とにかくAE86 スプリンタートレノのモデルライフを縦断しながら各グレード、そしてレース仕様に至るまで広く立体として歴史を刻んでいくぞという気構えを宣言しているように見えます。  デビュー時の姿にこだわり、その後の仕様変更にも対応する……というプラモデルはバリエーション展開のためのパーツ分割で組みづらいものになりがちなのですが、未来図をしっかり描いているからこそキットは必要最低限の分割で、塗りやすさ組みやすさにもしっかりと目配せした設計になっています。サイドモールは別パーツとすることで塗り分けも楽ちん。フロント/リアはマスキングが必要な構成ではあるものの、覚悟を決めればクリアできる部分です。フェンダーアーチやモール上の細い黒帯のデカールが入っているのもGOOD。  内装は立体感がありながらもスッキリとした構成で、褐色系を多用したインテリアは現代のスパルタンなスポーツカーとはやや異なる趣き。このへんは後期のブラックアウトした印象にまとめてもぜんぜん成立するところだとは思うので、プラスチックの色をそのまま活かしてボディ色だけ頑張っちゃおう〜みたいな楽しみ方もOKでしょう。  ハセガワ製カーモデルの特徴である裏返した時の立体感はもちろんAE86でも健在。シャーシとは別体となった駆動系や排気系、プレスによって入れられたリブ、フレームに開けられた穴など、現代の仔細な彫刻によって雄弁に語られる「ハチロクっちゅうのはこういうクルマなんすよ」という表現は、おそらくこのモチーフを幾度となく組み立ててきた人にとっても新鮮に映るはずです。これから豊かに花開くであろうハセガワ製AE86の世界を、まずはそのデビュー当時の姿でもって味わいましょう。

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【レビュー】戦場の「こってりしたスープ」って何だ!?タミヤMMの豊かさとエクストリームが詰まった「ドイツ・フィールドキッチンセット」 #キットレビュー #タミヤMM #nippper #プラモデル

【レビュー】戦場の「こってりしたスープ」って何だ!?タミヤMMの豊かさとエクストリームが詰まった「ドイツ・フィールドキッチンセット」

 タミヤからMMのドイツ・フィールドキッチンセットが再販されました。こちらは色々とエクストリームなところもあるプラモデルですが、その点も含めてぜひ体験しておくべき逸品です。  フィールドキッチンセットが発売されたのは、1978年の3月。No.103というシリーズナンバーから分かるように、MMも商品点数が100を超え、シリーズ開始当初のイケイケなリリースペースもちょっと落ち着いてきたころのアイテムです。箱に描かれているのは、見ての通り「馬車」。脛にモサモサと毛の生えた馬の様子は、いかにも力強くて頼もしいですね。  フィールドキッチンという商品名の通り、このプラモデルは糧食を調理するためのドイツ軍の炊事用馬車を題材としています。MMの中でも屈指の名文として知られているのが、その機能を紹介した説明書の解説文。ナチスドイツ期の外務省報道局長を務めた熱心なナチだったことがのちに判明し、現在では著書の資料性なども完全に否定されているパウル・カレルの文章が引用されているのは「時代だなあ……」という感じです。しかしそこに書かれた「実質的な下宿人料理」とはいかなるものかをフックに、昭和の日本人には想像もつかないような戦場のドイツ料理について解説したこのテキストは、自分も小学生の頃に読んで強く記憶に残りました。なによりこの文章に書かれている「シチューといってもよいほどこってりとしたスープ」が、すぐ後に書かれた「厳寒の東部戦線」の描写も相まって妙に美味しそうなんですよね。フィールドキッチンの機能について紹介しつつ、「戦場の裏方的な装備にこそ国民性が強く現れる」というシメも見事。未読の方にはぜひ一度読んでみてもらいたい、全盛期のMMらしい深みのある文章です。  中に入っているのはジャーマングレーで成形されたフィールドキッチン部分のパーツ、そして白で成形された馬2頭とフィギュア、各種付属品のパーツです。なんせ戦闘用ではなく食料を調理するための装備なので、ついているパーツもいつものMMとはけっこう毛色が違います。  カイバ袋や牛乳缶、バケツにおたまといったパーツがランナーに並んでいるのを見るだけでも楽しい。日本人にとっては馴染みのない馬車の車輪のスポークも、「言われてみればなんかこういう形だったな~!」という形状でパーツになっています。  そしてこのキットのエクストリームなところが、ちょろっと付属しているちっちゃい0.3㎜プラ板。これが何かというと、馬に取り付ける手綱や、2頭の馬と馬車とを繋ぐベルトを作るための材料なのです。  西洋の馬車特有の複雑な固定方法で馬とフィールドキッチンはつながっており、これを再現するためにはまず説明書に指示されている寸法でプラ板を切り出す必要が……! 自分も小学生の時にこの工程にトライし、そして見事に失敗しました。  他にも、70年代のプラモらしいエクストリームな工程として「伸ばしランナーで馬用の鞭を作る」というものもあります。こちらは選択式なのですが、付属のフィギュアは腕のパーツを差し替えることで馬に鞭を当てているポーズに組み立てることも可能。その鞭を作るために「ランナーを火で炙って伸ばそう!」という指示があるのです。  伸ばしランナー自体はプラモデルの世界ではメジャーなテクニックではありますが、再販版のフィールドキッチンでは「火で伸ばしていいランナーはどれか」という指示も入っています。PSじゃないとダメなんだ……知らなかった……! ってタミヤはいつもプラモの全てを教えてくれるのです。  これらの工程を乗り越えて、ちゃんとこのキットを完成させられた人が当時どれくらいいたのかわかりませんが、ただフィールドキッチンセットがMMの豊かさを体現するプラモデルなのは間違いありません。「兵隊に食事を食べさせるための装備」という地味なモチーフであっても、精密なモデルを用意して販売し解説するというMMの試みは、戦争という総体がよくわからないものをなんとか模型を通して理解しようとする行為なのではないでしょうか。そしてそれが定期的に再販されて現在の我々が手に入れられるということも、MMの豊かさのひとつと言えるでしょう。時代を感じる点は多々あるキットですが、そういった点自体すら資料的価値になっているような、シリーズを代表する傑作がフィールドキッチンセットなのです。

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プラモ製作のお供に、オーディオブックの「Audible」が欠かせなくなった話。 #コラム #nippper #プラモデル

プラモ製作のお供に、オーディオブックの「Audible」が欠かせなくなった話。

 音楽をヘッドフォンで聴きながらプラモを作るのが好きだ。単調な作業でも、70年代のダンクラを爆音で耳に流し込めば退屈なんて無かった。しかし、そうやって自分の世界にいると、家族からのちょっとした呼びかけに気づきにくいのがよくない。子供が産まれてからというもの、音楽を聴きながらの作業はやめてしまった。どうしても全楽器のニュアンスまで堪能したくなる。小さな音で曲を聴けない病なのだ。そこでどうしたものかなと思っていろいろ模索していたところ、作業のお供に好感触だったのが、AmazonのAudibleだ。これが今のプラモデル製作環境と相性がいい。  Audibleは、プロのナレーターや声優が本を朗読してくれる、オーディオブック配信サービス。現在はサブスク方式で、小説からビジネス書、古典まで幅広く聴き放題になっている。使ってみると、スマホから小さく流しているだけでも意外と内容が頭に入ってくる。壁越しや下階からの家族の呼びかけにも気づきやすくなった。  個人的には、今まで手を付けていなかったSF作品が数多くラインナップされていて嬉しかった。『戦闘妖精雪風』や『銀河英雄伝説』など、プラモデル化(厳密にはアニメ版だが)されている作品のキットを組みながら原作を聴くという楽しみ方もできる。「たくさんある!」という感じではないが、有名どころの古典SFもあるし、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』、『三体』など、最近のSFもある。また、驚くのが朗読の巧さで、登場人物ごとの演じ分けも表現力も、圧倒されるレベルの作品が多い。特に銀河英雄伝説の朗読者、下山吉光氏の演技力は、血気迫る場面で本当に鳥肌が立った。  再生速度の調整も細かく利いて便利だ。通常速度はゆっくりめなので、1.2~1.4倍速あたりがちょうどいい。理解しやすく、テンポよく物語が進んでいく。  朗読は、小説の楽しみをいくらかスポイルしてしまう部分もあれば、話者の声質が合わないと楽しめないものもあるだろう。人を選ぶサービスではある。しかし、少なくとも私はオーディブル無しの製作には戻れなくなってしまった。ちょっと苦手なチマチマしたデカール作業が、零とブッカー少佐のやり取りを聴いているだけでいつの間にか終わっていたのだから。ニッパーや接着剤と同じくらいと言ったら大袈裟だけれど、今や欠かせない道具のひとつだ。

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【レビュー】両手が開くって素敵だよ/新製品2WAY モデリングルーペ(LEDライト付) #工具 #nippper #プラモデル

【レビュー】両手が開くって素敵だよ/新製品2WAY モデリングルーペ(LEDライト付)

 1/72の飛行機の計器盤、米粒よりも小さなデカール、そして絶対にえぐりたくない極小パーツのゲート処理。模型を作っていると、「もう少しだけ大きく見えたらな……」と思う瞬間が必ずやってきます。そんなモデラーの切実な悩みを解決してくれる、頼もしいツールが登場しました。卓上と手持ち、どちらでも使える「多機能模型用ルーペ」です。  このアイテムの最大の魅力は変形すること。「両手が開くって素敵だよ」という開放感を手に入れられます。ルーペ自体は珍しいものではありませんが、このアイテムの素晴らしいところは、柄のグリップ部をパカッと広げるだけで自立するスタンド型になるというギミック。  片手にパーツを持ち、もう片手にデザインナイフや面相筆を持つ。模型製作の基本姿勢を崩すことなく、そのまま視界だけがグッと拡大される。両手が完全にフリーな状態になるのがありがたい。手元が狂いがちな細かな塗装や、ルーペを持っていたら絶対にできない両手を使った精密な組み立て作業において、この「自立する」という機能は劇的な効果を発揮します。  ヘッドルーペは便利なんだけどかけたり外したりが煩わしいことも。置いて使える虫眼鏡ってたしかにいいな。補助の明かりとなるLEDが付属していますがあんまり明るくないので本体の安定のためにオモリとして電池が入ると思ったほうが良いかもね。  メインとなるのは有効径約85mmの2倍レンズ。作業スペース全体を広く明るく見渡せるサイズ感です。そして、レンズの一部には20mmの4倍レンズが組み込まれています。だいぶ範囲は狭いけどフィギュアの顔を塗装するとか艦船模型の艤装品を接着するとか、使えるシチュエーションは無限大。  肉眼では見落としがちな細部がくっきり見える安心感。そして何より、両手が開くことで生まれる作業の自由度。「最近ちょっと細かいパーツが見えにくいな」と感じている方はもちろん、より精密な工作や塗装にステップアップしたい方にも、この多機能ルーペは強力な相棒になってくれるはずです。ぜひ、両手がフリーになる快適な模型ライフを体感しください!

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 【レビュー】現用機の在りし日を示してくれる最高のパッケージ/タミヤ 1/48 フェアチャイルド A-10A サンダーボルトII #キットレビュー #軍用機・旅客機 #nippper #プラモデル

 【レビュー】現用機の在りし日を示してくれる最高のパッケージ/タミヤ 1/48 フェアチャイルド A-10A サンダーボルトII

 傑作の数多いタミヤの航空機モチーフキットにあって、1970年代に初版が発売され、1991年には武装が追加されてボリュームアップし、現在も店頭に並ぶ定番キット「A-10A サンダーボルトII」。少ないパーツ数で再現された印象的な機体フォルム、凹凸併用のモールド表現などなど、年々と精緻を高める後続メーカーによる同モチーフキットがリリースされている今でも、その魅力は褪せることがありません。そんな魅力は中身だけでなく、タミヤらしいそのパッケージ/ボックスの構成にも現れているのでした。  塗装手法の選択、モチーフをどのような色合いの調子で塗っていくかを思案するのは、模型製作の楽しいポイントのひとつですよね。一方で、初めて作ってみようという際などは何を参考にしていいのか、それでいったん手が止まってしまうこともあると思います(資料を集めて眺めてみたり、その時間ももちろん楽しいです)。模型なので、好きに塗ったらいいというのはその通りなのですが、最初の背中を押してくれるならそれに越したことはありません。そんなヒントをパッケージでも与えてくれるのがタミヤのキット。そして、数ある名作の中にあって外すことのできないのが「A-10」です。今なら、手元のスマートフォンやPCで検索をして、モチーフの実機画像や数々の模型作例なども参考にすることができる便利な時代。しかし、便利ゆえに色々なイメージが次々と出てくるので、それはそれでどれを今回の基準にしたらいいのか…となります。前述のとおり、好きに・自由に塗ったらいいのです。ですが、それってシンプルながら最も難しかったりすることもありますよね。そんな時、今でもタミヤのパッケージ/ボックスは、これはどうですか。と色合いの選択肢を示してくれるのです。  まずは、A-10をモチーフに描かれた作品として、今なおダントツのかっこよさを誇る迫力のボックスアート。中近東・湾岸諸国を思わせる色彩を背景にしながら画面の横いっぱいに描かれたメインの機体、これに後続する2機目、3機目が配置されることで構図の奥行きを生み出す絶妙な配置です。そして、背景と緑の機体色とのコントラストは、このキットがボリュームアップされた90年代初頭の世界情勢を物語っています。欧州地域でのソ連・ワルシャワ条約機構軍の機甲部隊を主たる仮想敵に、NATO軍機にも近似する森林系の迷彩パターンが標準となっていたかつてのA-10。時は経ち1991年、米ソ冷戦の終結を目前に勃発した湾岸戦争では、米軍および多国籍軍による強力な航空優勢の中で、砂漠地帯には一見すると不釣り合いな森林系迷彩の機体が「砂漠の嵐作戦」へと投入されました。  そんなA-10も、以降は米軍をはじめ西側各国の機体がいわゆる迷彩模様系からグレー系のロービジパターンへと移り変わっていく中で、機体の改修も受けつつ順次塗り替えられながら2001年のアフガニスタン、そして再びの対イラク戦争を経て、その後10数年にわたって続く武装勢力との非対称戦争でも運用され続けていくのでした。そんなA-10の在りし日の色合いと風景を、その同時期に劇的な筆致で描いたボックスアートが放つ存在感は、世代を越えて目を惹くものとなっています。  そんなメインのボックスアートに続くのは側面塗装図です。こちらは横一から機体を描写しつつ、陰影や色の起伏をもって着彩され、奥行きをもたせた仕様。筆塗りの参考にもなるテクスチャーに溢れたボックスアートに対して、こちらは意識的にカタログ/図鑑的なテイストで、エアブラシ塗装の際の迷彩境界のぼかし具合をイメージすることができます。  さらにもう一方には、迷彩の境界をくっきりと塗り分け、各色を平滑にした機体の上下面図。下面の兵装フル搭載状態も配されてキットのボリュームも示されています。同梱の組み立て説明書にはこの上面下面と同じ線で側面図も追加されています。こちらはパターン確認用に迷彩境界のぼかしが入っているもの。上下面図の並びには武装とパイロットがあり、塗料番号を見なくても直感的に塗れるようになっています。  組み立て説明書はモノクロ印刷なので、モチーフの森林系3色迷彩各色の配置をボックスのものとつき合わせて確認していくことができます。この確認をする際にいったりきたり見るのもまた楽しいのです。これをしているとどんどん頭にパターンがインプットされるので、他のモチーフ、それこそSFや架空のメカなどを考える際のきっかけの引き出しとなってくれます。  最後は実機写真です。A-10の特徴のひとつでもある昇降部分がハッチオープンとなった駐機状態で、主脚も見ることができます。ボックスアート、塗装図と飛行状態となっているので、ここで駐機状態を選んでくれる心配りが嬉しいです。これまでの2種はそれぞれの鮮やかさで提示されていますが、実機写真はマットで燻んだまさに実戦機という姿になっています。  パッケージ/ボックスに配された機体を一望すると、傑作機の在りし日の姿には、それぞれの意図、そして実機写真も含めてさまざまな色合いがあるということを示してくれます。模型としての縮尺の世界に今回の自分はどのイメージを取り入れて表現するのか、どれを組み合わせていくのか。さあ、どうぞ楽しんでください、そうしたタミヤのメッセージをより強く感じられますよね。そして、ボックスアートだけでも買って飾りたくなるわけなのですが、冒頭のとおり、もちろんキット本体も素晴らしいのです。次回は作って塗装したくなる名作A-10の中身を見ていきましょう! お楽しみに!

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高温を味方につけて/今年から夏はジオラマ・テレインの季節! #コラム #情景 #nippper #プラモデル

高温を味方につけて/今年から夏はジオラマ・テレインの季節!

 「ご自由にお持ちください」と書かれた柘榴の鉢植えを持ち帰ったのは昨年のことだ。今年は昨年に比べ数ヶ月も早く開花し、今は実を成して夏のギラギラとした陽射しを浴びて黒い輝きを放っている。調べると食用ではない珍しい品種らしく、そんなものが民家の軒先で配られていたのかと驚いた。  今年の夏は暑く、SNSで友人が「この暑さを何かに使えないものか」と話していた。ベランダの柘榴は、朝に水をやっても夕方には土がすっかり乾ききってしまう。それほど乾燥が早いという事実が猛暑の証明でもあったが、その乾いた土を見ていて気づいたことがある。普段、乾燥に時間を要するもの、模型のジオラマやミニチュアゲームのテレインのことだ。  射出成形品として目ぼしいものが用意されていない場合や、自分だけの世界を作ろうとすると、地面となるペーストを塗り、草や花、石を貼り付けていくことになる。そこでとにかく時間がかかるのが土台と草の乾燥だ。冬場は丸一日かかった気がするし、何度ヒートガンで乾かそうとして「それをやると全てが吹き飛んで大惨事だぞ」と想いとどまったことか。  試しにベランダに出て、エアコンの室外機の上に作成中のベースを置いてみた。刺すような日差しと、室外機から吐き出される温風。絶えず温かい空気が動くその場所は、乾燥させるのにちょうどいい環境だった。時間を厳密に測ったわけではないが、室内に置くより明らかに早く乾いていく。  そこに先日作ったミニアートの木箱やミルク瓶をセットしていくとものの数時間で完成する。これは早い。それに、切り出したプラ板がみるみると姿を変えていく満足度も非常に高い。どうしようもない夏の暑さだが、こんなふうに工作に組み込めるとなると、いざ夏が終わりそうになったときに「乾きが悪くなる季節がやってくるのか」と少し寂しくなりそうだ。

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花金だ!仕事帰りに買うプラモ。美しさと力強さを秘めた名車をあなたのお部屋にお出迎え。タミヤ 1/24 オースチン ミニクーパー 1275S Mk.Ⅰ #キットレビュー #自動車 #花金プラモ #nippper #プラモデル

花金だ!仕事帰りに買うプラモ。美しさと力強さを秘めた名車をあなたのお部屋にお出迎え。タミヤ 1/24 オースチン ミニクーパー 1275S Mk.Ⅰ

 週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週はタミヤより一気に再生産される「1/24 ミニクーパー」から、先陣を切って再生産された「1/24 オースチン ミニクーパー 1275S Mk.Ⅰ」をご紹介。思わずあなたのお部屋のお気に入りスポットに飾りたくなるプラモデルですよ!!  完成した姿は、手のひらに乗ってしまうほどコンパクト。その可愛らしさがたまりません。しかし、この「オースチン ミニクーパー 1275S Mk.Ⅰ」は、小さなボディにパワフルさも秘めた素晴らしい車です。  そもそもミニは、天才設計者アレック・イシゴニスによって生み出されたイギリスの傑作車。ブリティッシュ・モーター・コーポレーション(BMC)の2つの大衆車ブランド「モーリス」と「オースチン」から、それぞれ「モーリス・ミニ・マイナー」「オースチン・セブン」の名で発売されました。ひとつの車がふたつのブランドから展開されていたため、タミヤのプラモデルにも「モーリス」と「オースチン」というバリエーションが用意されているのです。  ミニ誕生後、F1コンストラクターとしても名を馳せたジョン・クーパーが、ミニの優れた走行性能に目をつけてスポーツモデルを生み出します。レースやラリーへの参戦も見据えて性能を高めたそのモデルは「ミニクーパー」と呼ばれ、ミニの魅力をさらに大きく広げました。その高性能版である「クーパーS」に、1275ccエンジン搭載モデル「ミニクーパー 1275S Mk.Ⅰ」が加わったのは1964年。ミニクーパーSのワークスカー(1071cc仕様)は、1964年にモンテカルロラリー初の総合優勝を達成。1275cc仕様が投入された1965年、そして1967年にも同ラリーを制覇し、美しいデザインと小さなボディに秘めた強さを世界中へアピールしました。そんなミニクーパーにも、モーリス版とオースチン版が用意されました。両車のデザインはほぼ同じですが、フロントグリルの格子形状やエンブレムなどに違いが見られます。タミヤのプラモデルはその差異をバリエーションとして展開しているわけです。  オースチンに付属するユニオンジャックのデカールに惹かれて、このキットを購入したと言っても過言ではないほどナイスなデカール。一度はルーフにこのデカールを貼ってみたいのです。  そして見事な成型のボディとご対面。このボディの元となったモーリス版が発売された1983年当時、「1/24 スポーツカーシリーズ」は最新モデルを中心に製品化していました。そんなラインナップの中で、初めての旧車として選ばれたのが「ミニクーパー」だと言われています。  メッキパーツも付属。オースチン専用のグリルもセットされます。ホイールキャップもメッキパーツなので、タイヤの黒、ホイールの白、キャップのシルバーメッキにより、組み立てるだけで実車のようなカラーリングを味わえます。  そしてコンパクトな見た目と裏腹に、力強い走りを見せる原動力である1275ccエンジンの細部まで楽しめるのも魅力。黒成型色ランナー(パーツがつながった枠のこと)には、エンジンや足回りのパーツがみっちり詰まっています。  ステアリングも切れる上に、ボンネットも開閉します。組み上がった後も、ミニクーパーのメカニックな部分を指で触って楽しめるのです。  組んだままの真っ白な状態でもとてもかっこいいミニクーパー。素組みで飾るのもオススメですよ。「組むだけ」と決めてしまえば、細かなエンジンや足回りのギミックも塗装を考えずに気楽に組んでいくことができます。およそ2時間くらいで組み上がりますよ。素組みを飾って「かっこいいなぁ〜」と思ったら、今度は8月に再生産されるモーリス ミニクーパーを買って、塗装にチャレンジしてみるというのも良いでしょう。多くの人を魅了したデザインと、レースでの栄光といったバックボーンも味わえる素敵な車のプラモデルで良い週末をお過ごしください。それでは〜。

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【レビュー】憧れの赤白ツートン!カスタム満載のスーフォアを手にできる喜び!/アオシマ ホンダ NC31 CB400 SUPER FOUR 1992年式 カスタムパーツ付き #バイク #キットレビュー #nippper #プラモデル

【レビュー】憧れの赤白ツートン!カスタム満載のスーフォアを手にできる喜び!/アオシマ ホンダ NC31 CB400 SUPER FOUR 1992年式 カスタムパーツ付き

 半世紀以上刻まれた歴史ゆえ「憧れのCB」はヨンフォアだったり、750Fだったりと世代ごとに機種が違う。自分とってのCBはこのCB400 SUPER FOUR、通称スーフォアとなる。本機のデビューイヤーとなる1992年、自分は当時高校2年生だった。人間の生涯において一番バイクに焦がれ、乗りたいばかりの年頃だ。そんな盛りに誌面を賑わせていたこのスーパーフォア。平成初頭から令和初頭の30年間支持されてきたこのバイクは、平成期のホンダの象徴のひとつだ。当時を思い返すとこのスーパーフォアとスーパーサイヤ人と内田有紀に同級生全員が発熱し、雑誌に釘付けだった。そんなスーパーな1992年。世間から昭和匂が薄れ、平成が本格的に開幕し出した「アノ頃感」に溢れるこのバイクを見つめていきたい。  アオシマの『ホンダ NC31 CB400 SUPER FOUR 1992年式 カスタムパーツ付き』はその名のとおりカスタムパーツ満載のキットとなる。当時性があるかは覚えがないのだが、実際のカスタムパーツを模したものが箱につまっている。その中でもこのメッキされたスイングアームにはやられた。凄い存在感。あくまでもプラモデルの論法として「カスタムと言えばメッキでしょ?」という声が聞こえる。「実機でここがメッキされる訳無いとかそういうのはいいから、カッコ良いからヨシ!」というアオシマの力とパワー。痺れるぜ。  マフラーは3種も選択できるのだが、タイコをカーボン柄デカールで再現できるOVER Racingをチョイスした自分。真っ白のプラパーツだけどもツヤ消しブラックを吹き付けてシルバーをチョイ塗りすれば、後は水転写デカールでバシッとキマまるので軽い塗装工程だった。  ホイールもノーマルに加えて5本スポークのカスタムホイールが1種同封されている。白い。ノーマルは黒のプラ成形色なのでそのままでも良いけども、カスタムホイールの方は好きに塗ってくれと言わんばかりの白さだ。なので俺カスタムが開幕した。  ホイールはGSIクレオスの『スーパーメタリック2 スーパーリッチゴールド』を吹き付けた。"スーパー裕福金"だからな、スーパーカッコ良くなったぜ。メッキされたディスクローターを見つめながら「そんな訳ない」と理性が訴えかけてくるのだが、ブリンブリンでどうしようもなくカッコ良い。抗えない。とはいえ流石に輝きすぎということでインナーをDSPIAEのメタリックブラックで押さえてみた。黒アルマイト風味だ。水性ホビーマーカーなのでメッキへの定着は弱いのだが、そんなに触るところでもないので問題ナシ。以上、俺カスタムをぶつけてみた話。  極力プラ成形色を活かし、最低限の手数でゴールしたかったのでタンクなどは白のプラ成形色まんま。水転写デカール貼れば憧れの赤白ツートンを再現できるのだが、グッスマのデカール軟着剤とデカール剛力軟化剤の助力が必須だった。デカールのシワが多少あっても仕上げに水性プレミアムトップコート光沢を吹き付ければ、そのテカりっぷりで大して気にならなくなるからヨシ!  組み立てに必死になる山場が少なくはないキットではあるのだが、組み上げるとなんだろう、その身姿に満足しかなかった。アオシマのクルマ、バイク模型で過去イチでカタルシスが強いかも。「タンク下がスカスカ!」つって、エアクリーナーボックス排除された4連ファンネルのキャブ直吸い、高校生の時のドリームカスタムだったな。小虫を吸っても燃やして滅せよ仕様、雄々しいぜ。  このキットはノーマル仕様のパーツも同封されているので、接着に必死にならざる得ないメッキパーツを減らした構成にするとグッとカジュアルな組み味になるのかも。リヤブレーキのステップ周りとか難所すぎたので。ただ、スイングアームはボルトオンで組み上げるのでメッキ仕様もいとをかし。良いキットよ、スーフォアカスタム。貴方も是非。

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【レビュー】ガリアンと対峙するために。しっかりした関節とキレキレのモールドで魅せる「MODEROID機甲猟兵ザウエル」 #キットレビュー #ロボット・アニメメカ #nippper #プラモデル

【レビュー】ガリアンと対峙するために。しっかりした関節とキレキレのモールドで魅せる「MODEROID機甲猟兵ザウエル」

 1984年に放送が開始された『機甲界ガリアン』は近年プラモデルが多数発売されています。ウェーブが主役のガリアンだけでなく敵の量産機プロマキスまで立体化したかと思えば、グッドスマイルカンパニーはガリアン重装改にとどまらずザウエルやスカーツといった個性あふれる機体を発売。さらなるウインガルの発売を予告するなど、その勢いはファンも驚くものとなっています。  ザウエル、それはこのガリアン世界において唯一無二の存在です。劇中ではガリアンに一騎打ちを挑み追い詰めるその性能、そして当時の雑誌『デュアルマガジン』で明かされた「ガリアンに対抗するために作られた機体」というバックストーリー。強い理由がことごとくある、まさにガリアンのライバルであり後に味方にもなる超頼もしい、らしさ満点の機体なのです。  '80年代ロボットらしいふっくらした面構成が最高な胸部パーツ。しかしよく見てください、胸部装甲の境目に階段状のディテールが。この当時はなかった(しかしあってうれしい)ディテールをそっと入れて、現代らしい仕上がりにしているのがすごいところ。  剣の柄なんてディテールビシビシ入ってますよ。デザインをうまく拾いつつ、こうした目を引く洗練されたディテールを入れる「MODEROID流の現代プラモ」は見ていて飽きません。  またMODEROIDならではの塗装済みパーツもあります。首周りの黄色はさすがにパーツとして分割するには細いからか、帯が塗装されています。青に黄色を塗るのはなかなか大変だし、びしっと均一に塗っているの……お上手ですね。ほかにも顔の赤い部分もしっかり塗装されています。  胴体のパーツ構成は色分けのためにすごく練られています。腕や首をつなぐボールジョイントの受けはかなりシンプルですが、現代的な可動をしっかりと持っています。  曲面と曲面がぴったり合わさって、胴体ができていくところも驚きなのですが、胴体が組み上がって驚くのは全体の丸み……シルエットのよさなんですよね。また胸部中央、三角形の黄色部分は胴体の内部を支配する黄色いパーツが下から生えてくる……なんて、設計の妙が決まりまくりなんですよ。あと頭頂部のラインとか、おでこがちょっとだけへこみつつ全体を前に集めてくるところ、褒めても褒め足りないですよ。  関節には可動に向かう細かいシステムがキマっています。ボールを部分的にへこませて、受けには引っ掛かりをつけておく。こうすることで特定の角度以外なら抜け落ちないような工夫になっているんです。  足側でも膝と足首の伸縮が搭載されています。足首も軸が抜けないようにストッパーがあり、膝の水色のパーツがスライドし、膝も足も動く範囲を圧倒的に拡大します。ぐっと踏み込んだポーズがしっかりできるように、動かしていて抜け落ちないように、各部の関節がシンプルだけどしっかりと考えられた設計になっています。  この剣、秘密がありまして。劇中ではぐるぐると回転するんですよ。だからどっちかと言えば斬るより突くアクションなんです。この回転剣の秘密も当時の『デュアルマガジン』誌に書いてありました。"超硬質のガリオネットによる装甲でも、絶対ではない。"当時の解説も重厚なのです。  MODEROIDは設定画のザウエルをここまでよく立体化したという曲面主体の全身と、これを現代的プラモデルとして可動を仕込んで両立させたことです。もちろん当時のプラモもあのボトムズシリーズをやってきたタカラなので相応に良いものだったのですが、それを超えてくる両立っぷり。当時より大きなこともそうですし、みっしりとした物理的な重みがうれしくなります。  プラモデルとしての密度や完成度もそうですが、何より組み立てが考えるより簡単で、サイズやパーツ数のわりに早く完成する、色分けもバッチリ。そして遊ぶときの手触りも良いというところもまたなかなかあります。何よりザウエルとしての曲面表現が素晴らしいので、設定画が飛び出てきたような(しかも新時代可動やディテールも持って)このMODEROIDザウエルは、とにかく触って見てほしい逸品です。

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【レビュー】優しさに包まれるカーモデルに出会った話/マイクロエース 1:32 オーナーズクラブ >・#8217;55 トヨペットクラウンパトカー #キットレビュー #自動車 #nippper #プラモデル

【レビュー】優しさに包まれるカーモデルに出会った話/マイクロエース 1:32 オーナーズクラブ ’55 トヨペットクラウンパトカー

 「カーモデルは気合を入れて作らなきゃ」と、思っていました。車は生活に密着した存在ゆえに、カーモデルでは上手くいかなかった箇所が目につき、他のモチーフほど気楽に楽しむことができなかったのです。  そんな私が出会ったのが今回のプラモ。トヨペットクラウン パトカーです。現在も脈々と受け継がれるクラウンの初代ですね。今回はこのキットの持つ優しさのおかげで苦手意識がほぐれた。そんなお話です。 このキットの最初の良さは、ノスタルジックでシンプルなパッケージと手頃な価格。これなら気軽にチャレンジできそうと思い手に取りました。  箱を開けて初めに出た言葉は「やっぱりね!」でした。と言うのも購入したのはパトカー。誰もが知る白と黒のはたらく車ですが、ボディのパーツは白一色! なんとなくの予感が当たってしまいました。パトカーとして完成させるのであれば白い車体に黒を塗らねばなりません。  側面はともかく正面の曲線を綺麗に塗り分けられるのか? と、早速ビビってしまいましたが、キット全体はとってもシンプル。シャーシに、ドアと前後の座席をつければ完成します。ボディさえうまくやれば何とかなりそう。やれる気がしてきた!  さて、いよいよ塗装となると、ボディの塗り分けが気になりますが、説明書の塗装指示はざっくりとしか描かれていません。カッコよいパッケージイラストのそれともなんだかラインが違うんだよなぁ。悩みながら歴史を感じるパーツたちを眺めていると、ふっと気持ちがほぐれました。「まあいっか。それっぽく塗ってよしとする」このキットがもつ、厳密さよりも楽しく作って欲しい、という雰囲気に乗っかることにしたのです。  白と黒だったらパトカーには見えるはず、とリサーチはせずにマスキングテープを貼り、黒のスプレーを吹きかけます。テープが甘かったのか正面の塗り分けがガタつきましたが、今の私には些末なこと。油性ペンでラインを整えます。車体側面の塗装も左右で若干ズレましたが、同時に見ることは不可能なので問題なし! このキットには「警視庁」マークなど各種デカールがついてきます。貼ればキリッと見た目を引き締めてくれました。座席やホイール、グリルを塗ればいよいよ大詰め。透明パーツのライトとパトカーの象徴たる赤色回転灯を接着したら完成です! 走り切ったぜ!  実車さながらのパーツと色分けというアプローチのキットではなく、カーモデルとして最大級にシンプルなこのキットだからこそ、気負わずに挑戦し、完成させることができたと感じます。完璧じゃなくても大丈夫。そう思わせてくれるこのキット。シリーズも多いので、ピンと来た一台で肩の力を抜いてカーモデルを楽しんでください。

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【塗料レビュー】黒の上でも怖くない!新時代のラッカー塗料「GGX キアライエロー」が黄色塗装の救世主となる #筆塗り #塗料 #nippper #プラモデル

【塗料レビュー】黒の上でも怖くない!新時代のラッカー塗料「GGX キアライエロー」が黄色塗装の救世主となる

 GSIクレオスが、Mr.カラーの基礎設計を完全に見直した、次世代の溶剤系アクリル樹脂塗料「GGX(ダブルジーエックス)カラー」。今後起こり得る溶剤規制にも対応しながら高いパフォーマンスを実現したすごい塗料です。先にブラックやホワイト、クリアーと言った使用頻度の高いものが大容量の60mlビンとして発売されました。  そして遂に! このGGXカラーが18mlビンになって本格始動。その幕開けを告げる色として、ホワイトやブラックの他にハーマンレッド、キアライエロー、スージーブルー、モウリーグリーン、スーパークリアーIVが登場となりました。今回はそんな新色の中から「GGX キアライエロー」をピックアップします。  GGXカラーの先代ともいえる「GXカラー キアライエロー」は、非常に評価の高い塗料。ばきっとした色味と、強い隠蔽力によって、コントロールの難しい黄色系の救世主的な存在ともなっています。そんなGXキアライエローをより改良したのが本塗料です。まず開けてみると、目にも鮮やかな黄色が飛び込んできます。そしてGGXカラーは、他のラッカー塗料よりも匂いがマイルドに感じます。  塗料皿に移してみましょう。とろみがしっかりとあって、希釈前提で使用する濃度になっていると感じます。このまま筆塗りもできそうですが、個人的には少しだけ薄め液で希釈した方が良いでしょう。  そしてGGXカラーにとっての最高の相棒が「GGX うすめ液」。絶対にこの専用うすめ液を使用してください。通常のうすめ液や、レベリングうすめ液だとGGXカラーの本来の性能を発揮できません。逆にGGXカラーのうすめ液は、溶解力が強いので、通常のMr.カラーやGXカラーをしっかりと溶かしてくれます。僕はGSIクレオスのラッカー塗料に関しては、全て「GGX うすめ液」で希釈しています。  塗料の方に目が行きがちですが、実はGGXの良さを体感するためには、このうすめ液が必須なのです。お値段も通常のうすめ液よりお高いですが、そこは性能を買うと思って、ぜひ使ってください。  GGX うすめ液の溶解力によってとても滑らかに希釈できます。筆にうすめ液を少量含ませてから、塗料をこねるようにして希釈。うっすらと塗料皿の色が透けて見えるくらいが良いでしょう。  塗ってみると「黒いプロペラ」に一撃で黄色が発色! べたっとした重さもなく、希釈した薄めの状態でもこのように発色してくれるので、「この黄色ならうまく塗れそうだ!」と背中を押してくれます。  2回塗ればほぼ下地の黒を隠蔽できます。また美しい光沢も魅力です。こらからの環境基準を考えて、新たにスタートしたGGXカラー。難しいとされる「黄色」に関して、ここまで塗りやすく色味も素晴らしい塗料を見せてくれたことで今後の展開がさらに楽しみです。新たな時代に適した、王道ラッカー塗料として、間違いなく素晴らしいスタートを切ったと言えるでしょう。

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8月17日までなら両方見られる!駿府の工房 匠宿「模型の裏側展・後期」と静岡グルメを満喫しよう #トラベル #nippper #プラモデル

8月17日までなら両方見られる!駿府の工房 匠宿「模型の裏側展・後期」と静岡グルメを満喫しよう

 夏、始まりすぎてません? というわけで世界首都、夏のお出かけ第二弾、駿府の工房 匠宿に再び出かけてきましたよ。先月より開催されている「模型の裏側展」、その後期展示「模型の邂逅」が7月17日より始まりました。なんと8月17日までに行けば両方見られちまうんだ。  早速エントランスを抜けて会場へ。今回の会場は匠宿からは少し離れたギャラリー。匠宿エリアと呼ばれるこの一帯は、カフェがあったり、よもぎきんつばのお店があったり、はちみつジェラートがあったり、駄菓子やおでんがあったり、温泉があったり盛りだくさん。自然あふれる道を5分も歩けば、とろろ定食が美味しい満里古茶屋の少し奥、会場のOMOYA galleryさんに到着です。  古民家を生かして作られたギャラリーには、今回ハセガワさん協力のもと、プラモデルの歴史がわかる展示が並べられています。プラモデルを作る金型、それの元となる木型。手書きの図面。  改めてこの目で見るまで考えもしなかったんですが、木型ってワンオフの芸術品に近い存在ですよ。なんて美しい。これが元になるんだからプラモデルって美しいわけだわ。ハセガワさんの歴史、教材から木製模型、そしてプラスチックモデルへ。手作業で作られていたそのプラモデルは今や3Dモデリングへ。  細かい内容はぜひご自身の目で。決して大きな展示ではありませんが、最新の技術でリノベーションされた築120年の古民家。この会場で感じるプラモデルの歴史は唯一の体験でしょう。 私たちがプラモデルと出会うということ、その出会いを導いてくれる作り手の情熱。買い手であり、作り手であって、完成品の商品を破壊して、完成品を作ろうとするその我々の曖昧な立ち位置。日頃何気なく行っているプラモデルを買って、作る。その行為の妙味を改めて感じさせてくれる展示でございました。  さて、お出かけですからね。展示だけで済ますのは勿体無い。少し歩けば日帰り温泉、「ふきさらしの湯」があります。飲食も先に述べた通りたくさんあるし、エントランスのストアには静岡産のクラフトビールや地酒も盛りだくさん。 プラモデルが作りたい気分が溢れてしまったら匠宿で体験もできるし、車で10分も走れば模型制作スペースのある、ものづくり・甘味処今昔さんもあります。さあ、模型の世界首都をしゃぶり尽くすのはこの夏がチャンスですよ。 > 模型の裏側 展 2026.06.19 fri – 2026.08.17 mon 匠宿

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【レビュー】タミヤのシェリダン愛が爆発したスーパー戦車模型を組める喜び。1/35 アメリカ空挺戦車 M551 シェリダン (ベトナム戦争) #キットレビュー #戦車・軍用車両 #タミヤMM #nippper #プラモデル

【レビュー】タミヤのシェリダン愛が爆発したスーパー戦車模型を組める喜び。1/35 アメリカ空挺戦車 M551 シェリダン (ベトナム戦争)

 タミヤミリタリーミニチュア最新作「1/35 アメリカ軽戦車M24チャーフィー (ヨーロッパ戦線)」が大人気で盛り上がっておりますが、このアメリカ戦車も最高ですよ! ベトナム戦争において初めて実戦投入された空挺戦車「M551 シェリダン」です。このプラモ、割とコンパクトな戦車のですが、当時のタミヤスタッフがやりたい放題でこだわりを詰め込みまくっています(さすがタミヤミリタリーミニチュア50周年記念プラモデル)。ちょっとやりすぎでしょ! って笑みが込み上げてくるスーパー戦車プラモデルです。  まずはその完成した姿からシェリダンのかっこよさを味わってください。この戦車は、空挺部隊と共に空中から投下できます。それだけでロマン! アニメでも戦車やメカの空中投下は、子供から大人までワクワクさせてくれますよね。シェリダンは、輸送機からの空中投下、川などでの浮航能力、そして強力な武装という「どこまでドリームを盛り込むんだい!? どっちなんだい!?」 とツッコミを入れたくなるほどのロマンの集合体なのです。そのため様々な箇所がユニークで、多くの人を惹きつけるデザインにも繋がっているのです。  印刷物からも、このシェリダンに並々ならぬこだわりが注ぎ込まれていたことが伝わってきます。説明書や車両解説に加え、実際にシェリダンに乗っていたアメリカ陸軍元特技兵、ダグ・キビー氏による『私とシェリダンのベトナム追憶記』という小冊子まで付属。これを読むと、ベトナムの戦場の空気や「現地改修」という言葉の重みと楽しさがぐっと身近になります。  しかも締めくくりには、「私の趣味はAFV模型の製作です」のひと言。えっ、この戦場体験ってプラモアニキの思い出だったの!? そんな親近感が湧いてきて、シェリダンという戦車にも、より感情移入したくなってしまうのです。  砲塔は圧延装甲を溶接したもの。この丸みが最高にかっこいいのです。SFメカ的なラインですよね。  そして砲身周辺のモールドのキレが最高です。砲身根元のリング状のモールドは、メカニックのかっこよさを伝えてくれます。さらにぬめっとしたラインが光を反射して、独特の色気を放っている防楯の成型も見事! かっちりとしたところと丸くてなめらかな部位が混在する、1パーツで違う旨みを味わえる最高のパーツなのです。  そしてシェリダンの最大の特徴とも言える車体パーツ。こちらは1パーツで成型されています。すごい! シェリダンの車体は、空中投下できるように重量を限りなく軽減しています。そのため装甲材にはアルミニウム(砲塔は鋼鉄)が採用されています。そして車体両サイドに注目。硬い装甲の雰囲気とは一線を画すなめらかな曲面になっている箇所があります。そこが「浮航用スクリーン」が収納されている場所です。また側面は内殻と外殻の二重構造になっていて、浮力を確保するために内部にウレタンフォームが充填されていたそうです。このパーツと付属の実車解説を併せて読むと、よりシェリダンの特異性が際立ってくるのです。  多数のクリアパーツもセット。透明は塗装では表現が難しいので、嬉しいですね。完成後にきらりと光るアクセントになりますよ。  さらに本キットはネットや金属線などプラスチック以外のパーツも多数登場します。その中でも特徴的なのがこのネット。シャリダンにとって脅威となっていた携行対戦車火器RPG-2やRPG-7から車体を守るための現地改修装備です。全てに装着されていたわけではないので、キットでも作る仕様での選択式となっています。でもかっこいいから、ぜひ装着してくださいね。  そして砲塔下部からニョキニョキ生えているスモークディスチャージャーも超こだわり成型。筒状のパーツを1パーツで成型し、取り付け基部を2パーツにするという構成。しかも付け位置によってしっかりと角度が決まるように基部はそれぞれ専用パーツになっています。そんなこだわりスモークディスチャージャー。組み間違えが発生しないように、基部部分には「L1」「L2」「R1」「R2」などが刻まれたタグが付いていて、これを目印に組み立てと接着を行います。  「R2」と書いてありますね。この基部を使って組み立てたものを説明書の取り付け位置と照らし合わせます。そして接着の時にこのタグだけカットして、所定の位置にパーツを貼ります。  砲身の可動は金属棒とボリキャップが使用されており可動もスムーズ。保持力も抜群なので、あなたの好きな位置で固定できますよ。  そして弾薬や弾薬箱の成型も素晴らしいです。特に「箱」。箱は各面の留め具を表現するために、4面で分割された超こだわり仕様。組み立て工程は多くなりますが、非常に素晴らしい箱が完成します。僕にとってはプラ製の履帯を組むよりも時間がかかった、まさにシェリダンの山場と言える箇所でした。タミヤさん、やりすぎっす!(褒め言葉)  もちろんアニキも最高。アニキの良さは、別の記事でnippperライターの中でもベトナム戦争大好きなしげるが書いてくれますので、そちらをお楽しみに! 着こなしとかポーズとかマジでかっこいい。第二次世界大戦の兵士たちとは違った雰囲気を最高のプラモで味わって欲しいです。  実際に組み上がるまでにかかった時間は、およそ6時間。毎日2時間ずつ作って、3日間で完成しました。弾薬箱やスモークディスチャージャーなどのように、各部のディテールを最高の状態で立体化するために、パーツはかなり細かく分割されています。その組み応えと完成後の密度感は、ガンプラでいうところのマスターグレード的なアプローチ。フルインテリアキットではありませんが、シェリダンの外観のかっこよさを、タミヤがこれでもかと詰め込んだプラモデルになっています。しかもタミヤは、本キットをさらにかっこよく仕上げるためのディテールアップパーツまで別売りしています。どんだけシェリダンが好きなのよ! 組みながら思わずニコニコしてしまうほど、作り手のこだわりと愛情が伝わってくる最高の戦車模型です。ぜひこの機会に作ってください。本当にかっこいいよ!!。本当にかっこいいよ!!

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ジャパンカップ仕様で味わうお祭り気分。アイアンビーク ジャパンカップ 2026 (VZシャーシ) #キットレビュー #自動車 #mini4wd #nippper #プラモデル

ジャパンカップ仕様で味わうお祭り気分。アイアンビーク ジャパンカップ 2026 (VZシャーシ)

 ジャパンカップ。ミニ四駆好きには特別な響きがあるワードです。とか言いながら、自分はミニ四駆大好きではあるんですが、レースにはまったく参加していないんですよね。気軽に組めてカッコ可愛いスケールモデルとしてミニ四駆に触れているのですが、そんな自分ですらやっぱりなんだかその響きにはワクワクするんです。なんかお祭り気分が掻き立てられるというかなんというか。そんなわけで、ちょっと気持ちだけでも参加したいなぁと思っていたところにちょうどいいキットがあったわけです。  こちらはアイアンビークというミニ四駆の今年のジャパンカップ限定版仕様です。アイアンビークは猛禽類の嘴をモチーフにデザインされているのですが、よくよく見てみると、すごくフォーミュラEの競技車両っぽい。というか、モチーフのひとつにしてるのでは?と、思わず妄想してしまいます。  フォーミュラEとは、電気自動車のF1とも呼ばれるフォーミュラカーの世界選手権です。市街地コースを中心にレースが行われ、静かで環境に配慮したモータースポーツとして注目されていたりします。車両のデザインも特徴的で、レツゴー世代の私なんかはそのフォーミュラEのデザインがフルカウルミニ四駆っぽいなと感じて心躍らせています。そんなわけで、このアイアンビークの実車があったら電気とモーターで動く車なのかな?とか想像してしまうんですが、そうだとしたらこれは実車とミニ四駆両方とも動力が同じってこと。浪漫が溢れるぜ!(あくまで想像ですが!)   さて、こちらのキット、シャーシ全体が蛍光イエローで成形されているんですが、このイエローがまた絶妙に少し落ち着いた感じの色味でシックでいい感じなんです。少し艶消しになっていてすごく質感が良いんですよ。この質感のおかげでなんかちょっと大人な蛍光イエローって感じがします。 ボディはクリアブラック成形。透明ボディって特別感があって、いくつになってもテンション上がりますよね。そしてこのマシン、ボディ形状の都合上なのかボディキャッチが専用品になっています。透明、専用品、男の子心をくすぐる要素満載です。  モーターはキットにちゃんと付属しているんですが、せっかくなんでジャパンカップモデルのハイパーダッシュ3モーターをチョイス。シャーシに載せると2026と書かれたモーターのラベルも見えなくなるんですが、見えないところのオシャレってなんかよくないですか?誰も知らないけど、実はモーターはジャパンカップ2026年仕様なんだぜ!ってね。  そんなわけで完成です。クリアボディって事もあって、塗装する必要も全然無いのでほんとにそのままサクッと組み立てられます。あらためて黒と蛍光イエローのカラーリングがものすごく良いです。実は毎年販売されているジャパンカップ仕様のミニ四駆。今年はキットを組んで、あなたもジャパンカップというお祭りにちょこっとだけ参加しちゃいましょう。

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【キットレビュー】初めての街、初めての模型店で一目惚れ。「黒を黒で塗らない」美しさに出会った日/ハセガワ 1/48 ナイトハリケーン #キットレビュー #コラム #軍用機・旅客機 #nippper #プラモデル

【キットレビュー】初めての街、初めての模型店で一目惚れ。「黒を黒で塗らない」美しさに出会った日/ハセガワ 1/48 ナイトハリケーン

 先日、模型展示会で使う布を買うため、プラモ仲間と一緒に日暮里へ。日暮里から帰る途中に、先輩が「この辺にいい模型店があるから行ってみようよ」とナイスな提案をしてくれたので、僕は初めて鐘ヶ淵という街に降り立ちました。東京の下町らしい雰囲気が心地よく、このままどこかで一杯飲んで帰りたくなるような空気。でも、この日の目的は模型店です。  教えてもらったのは「ホビーショップ スリーエス」。ショーウィンドウには素敵な完成模型が並び、店内もジャンルごとに整理された陳列が実に気持ちいい。そして、初めて訪れた街の、初めて訪れた模型店で、僕はひとつのプラモデルに一目惚れしたのです。  それが、この「ハセガワ 1/48 イギリス空軍 ハリケーン Mk.IIC ナイトハリケーン」です。商品名のとおり、黒く塗られた夜間戦闘機仕様を楽しめるキットです。きっかけは、完全にジャケ買い。ハセガワの飛行機模型パッケージイラストを数多く手がけた故・和田隆良氏が描くハリケーンが、あまりにも美しかったのです。  夜間戦闘機は「ツヤ消し黒」が指定されることが多いのですが、模型は黒いものをそのまま黒で塗ると、どうしても立体感が失われてしまいます。しかも、指定はツヤ消し。ツヤまで消えると色気まで失われてしまい、これがなかなか悩ましい。  ところが、和田氏のイラストは「黒を黒」で塗っていないのです。それなのに、しっかり夜間戦闘機の黒に見える。この表現に挑戦してみたい!! そう思って、本キットをレジへ持っていったのでした。  箱を開けると中のキットも素晴らしいのです。本キットは1997年に初版が発売されたハリケーンMk.IIcのバリエーション。シャープなモールドに、光を美しく反射する綺麗な表面が僕をワクワクさせてくれます。  「鋼管フレームに布(羽布)を張った構造」が特徴の胴体も、メリハリある仕上がり。このモールドを際立たせるように筆を走らせたい。そんな欲望を掻き立ててくれます。  そしてコクピットの計器盤のモールドも良好。今見ても満足できる細部表現は流石の一言。こういった細かい箇所から得られた小さな満足感によって自然と手が動く……ランナー(パーツが繋がった枠)からパーツを解き放つきっかけになったりするものです。  デカールもまだまだ活きが良い! これで不安材料はなくなりました。  さて、「黒」をどう塗るか……。和田氏のイラストをじっくり眺めながら妄想に花を咲かせましょう。完成を思い描き、塗り方をあれこれ考える。この時間も、プラモデル作りの楽しいひとときです。初めての出会いを素敵な形にしたいと思います。

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【レビュー】ピンクの嵐があなたのスキマ時間を駆け抜ける!/グッスマのMODEROID SIDE:CC 桜嵐 #キットレビュー #ロボット・アニメメカ #nippper #プラモデル

【レビュー】ピンクの嵐があなたのスキマ時間を駆け抜ける!/グッスマのMODEROID SIDE:CC 桜嵐

 お花見シーズンにおける桜の代表格と言えばソメイヨシノ。近づいて写真を撮るたびに思うけど、あれピンクじゃなくて白だよな。中心部だけほんのりと染まっているから満開の景色がにピンクに見えるけど、概念としての「桜色」というのはソメイヨシノが日本に広まりまくる前のワイルドな種の記憶に基づいているのかも、と毎年思います。  さて。パーツ数は少なめ、単色のプラスチック、組み上がってから「さてここからどうしようかな!」という遊びの余地を感じさせてくれる絶好調なロボットプラモMODEROID SIDE:CC(コンバットクレイドル)から「桜嵐」です。その名のとおり、プラスチックカラーは美しいピンク。直線主体のレガートエッジに対してこちらは腕や脚に曲面を多用したデザインでキャラクターの違いを演出しています。コンバットクレイドルって何?という人は下のリンクをご一読くだされ。  胴体(胸〜腹)のパーツはレガートエッジと完全に共通。その他は桜嵐専用のパーツで構成されているわけですが、基本的に形状が違うだけでユニットの構成はほぼ同じ。なので組み味もほぼ同じ。関節の位置や角度を変えるだけでロボットの印象って大きく変わります。  そしてこの桜嵐の存在によって強く印象づけられるのが脚の可動ギミック。ロボットプラモって太ももとスネの間に小さい関節を仕込んで膝の曲げ伸ばしをするものがほとんどなんですけど、コンバットクレイドルは脚の外側に2つの軸を持ったでっかいユニットがあり、これが太ももとスネを片持ちで繋いでいるんです。可動部位としては「膝関節」に相当するのでしょうけど、じゃあこれ膝か?と言われると膝じゃない。人体とは違うロジックで動く独特のデザインが、この桜の花びらのようなアウトラインのパーツで強調されております。  右手にはCC用カタール「一葉」、左腕にはCC用バックラーシールド「守花」という装備が用意されています。シールドは前腕の穴に軸を挿して固定するシンプルな構造ですが、カタールの方は握り手が一体となった2パーツ構成で、かなり立体感のある仕上がりに。武器持ち手の保持力とか造形というのはロボットモデルの印象を大きく左右する部分なのでこうしたこだわりがあるとちょっと嬉しい。あと塗り分けがしやすい分割なのも地味にプロモデラーが考えた「こんなロボットモデルが欲しいぜ」というプレゼンテーションになっているよな。  「組み上がったあとどうしようかな」の一例として、パッケージ裏面の塗装例を眺めながらアクリルマーカーで部分的に色を足したのが下の写真。濃いピンク、ゴールド、シルバー、濃淡グレーの4色をノーマスキングで乗せたものですが、それだけでもなかなかめでたい仕上がりに見えます。もちろんビシッとマスキングしてエアブラシ塗装してもいいし筆塗りでグリグリとテクスチャを出してもヨシ。あなたのトライしてみたかった塗装にきっと応えてくれます。  この桜嵐も「ピンク Ver.」と全身がグレーの「GRAY SUFF LIKE Ver.」が選択できるようになっています。ユーザーのスキルレベルに合わせていろんな遊び方ができるのはシンプルな構成だからこそ。残るもう1体と、「さあこれからどうやって遊ぶ?」という別のメソッドのお話はまたこんど。みなさんも、ぜひ!

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【キットレビュー】逆台形の車体に隠された秘密!「タミヤ 1/35 M24チャーフィー」を組む楽しさ。 #キットレビュー #戦車・軍用車両 #タミヤMM #nippper #プラモデル

【キットレビュー】逆台形の車体に隠された秘密!「タミヤ 1/35 M24チャーフィー」を組む楽しさ。

 タミヤの1/35新作戦車、M24チャーフィー。エッチングパーツの攻略や足周りの安定など、組み立てをスムーズにし、完成後も美しく仕上がる工夫が随所に盛り込まれています。履帯の接地や滑らかな接続など、地道で丁寧な作業が続く足周りを終えたいま、いよいよ車体の組み立てへ。ここには、実車ならではのちょっとしたヒミツも隠されているんですよ。  車体上部を組んでいると、側面が垂直ではなく、少しだけ内側へ傾いた逆台形になっていることに気づきます。これが実車のポイントです。  参考に車体とフェンダーを組み合わせた状態がこちら。上下のラインがつながり、側面の一枚板に角度が付いていることがよくわかります。フェンダーも転輪も水平なので完成すると意外と気づきませんが、こうすることで小さな車体でも砲塔リングをギリギリまで大きく確保できる。そんな設計上のテクノロジーなのです。  傾いた車体側面にフェンダーを水平に取り付けるため、ここにも工夫があります。ベロは少なめですが、ダボとピンがしっかり設けられているので、車体上下で挟み込んだときもズレにくくなっています。  完成すると、逆台形の車体形状が見えるのはフェンダー上のほんのわずかな部分だけ。それでも組んだ人なら、そのヒミツがちゃんとわかるのが模型の面白さですよね。砲塔リングを拡大したことで75mm砲を搭載でき、対戦車能力が大きく向上した――そんな必要に迫られて生まれた設計の妙を追体験すると、またM24チャーフィーが好きになるわけです。  車体後方に付ける布表現のパーツを切り出すと、面白い彫刻を発見。裏側にL・Rの刻印があり、切り離したあとでも左右を間違えないようになっているんですね。  そして牽引ロープの表現も見事です。かつてプラ製ロープといえば、大きなパーティングラインが目立つのが当たり前でした。それが今では、細く撚られた鋼線の質感までしっかり表現されるようになりました。  車体上面から回り込んで前後のフックへ取り付けるのですが、そのねじれ表現が実に自然。端から端まで撚り目が途切れず続き、曲がり方まできちんと再現されています。車体へぴたりと沿う配置も含めて、まさに奇跡の1パーツですよ。  砲塔天面は中央の細いパーツでつながり、左右には支えとなるランナーが配置されています。接着直前まで切り離さないのがおすすめですが……。  実はこのランナー、接着の邪魔にならないので、貼り合わせてから切っても問題ない設計になっています。組む人のことをとことん考え、随所に工夫が凝らされている。タミヤの技術は、組みやすさにまで及んでいると思い知らされます。  完成! 軽戦車らしいコンパクトなサイズで、1/35スケールでも大きすぎない心地よさがあります。砲塔をはじめ、意外と複雑な曲線や面構成を持っているところも、眺めていて飽きないポイントです。  組みやすくて楽しい。そして戦車らしい姿をコンパクトに味わえる。地道で丁寧な作業もありますが、その難しさをタミヤがしっかりサポートしてくれます。戦車模型の経験を積むなら、これほど良いアイテムもありません。M24チャーフィー、実にいいキットです。さて次は、このキット最大のオプションとも言える、フィギュアのアニキふたりを見ていきましょう。

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【レビュー】衝撃のコラボで銀河系まで飛んで行け!/ハセガワのレトロ自販機(えきべん) #キットレビュー #情景 #nippper #プラモデル

【レビュー】衝撃のコラボで銀河系まで飛んで行け!/ハセガワのレトロ自販機(えきべん)

 ハーイ、たまごんだよ。 みんな「銀河特急ミルキー⭐︎サブウェイ」はもう観たかな?「あっ、映画やってたやつだよね?」「映画ならお金かかるよね…」と思ったそこのアナタ!なんと、映画とほぼ同じボリュームのアニメがYouTubeに上がっており、ちゃんとストーリーの最初から最後までタダで見放題なのですよ。なにこれ?社会福祉すぎない?  じゃあお金を払って映画を観に行ったり、円盤を買う意味って何なの?って思いますよね?思うんですよ。映画版のみ追加(補足)されたシーンがあったり、YouTube版と違ってOPが都度挿入されないので“1本の作品”感が強まってより没入できたりと、映画館で観る理由もちゃんと存在しているのが素晴らしいところ(とはいえ1話ごとに挿入されるOPへの流れも味があって大好きなのですが)。 斯くいう自分も初回は前情報ナシのまま映画館で観て、その帰り道で作品のことを調べていたらYouTube上で全話観れることを知った人間なのです。いま観てきた最新の映画が帰り道の電車内でも観れる。それはそれは衝撃でした。  こちらはハセガワからリリースされた衝撃のコラボキット、その名も「レトロ自販機(えきべん)」。このえきべん自販機が一体何なのかというと、宇宙を走る列車(ミルキーサブウェイ)内に設置されたベンダーマシンで、えきべん(液体弁当)を車内販売しているのです。ちなみに作中での出番は3分ほど。えきべんの味は天丼・牛丼・かつ丼の3種類で、感じ方は人それぞれですがゲボみたいな味がするとか。うえぇ~……。  パッケージ背面を見るとドーンと組み立て説明が!たしかに、ほぼハコを組み立てるだけでサクッと完成するのでコレで十分。実はパッケージのあちこちに作品ファンを楽しませてくれる要素が盛りだくさん。個人的にブッ刺さったのは、パッケージ側面に印刷されたジェーン・エール広告ポスターの辻崎こごみちゃん。キャラデザインが好きすぎる上に、このポスターが作中で大活躍するんですよね。  キット構成は、怒涛のバリエーション展開で業界を震撼させたハセガワの「レトロ自販機」シリーズの金型をまるっと流用したものとなっています。ランナータグには「ハンバーガー」の文字が!そのためアニメ本編に登場するえきべん自販機とは形状が異なっているのですが、そんなの言われてからアニメを見直さないと気付かないので問題ナシであります。 そして本商品の最大の目玉は、なんといっても付属のシール!これまでのレトロ自販機シリーズと異なり、追従性の高い紙シールが入っています。自販機本体を装飾するシールのほか、おまけとして主人公チハルちゃんのシールや、作中での大人気アイドル「水無瀬ミナミ」や警察マスコットキャラ「ポッピー君」のシールも付属しています。こういうのってファンの気持ちを理解してくれてるな~と感じる、なかなか嬉しい要素だったり。  パーツ数はかなり少なく、かつ1パーツが大きい(ほぼ板だし)ので、アニメ本編を観ながらでも簡単に組み上がります。せっかくなので今回は、自販機の各面にスプレーでシルバーを吹き付けてからウェザリングカラーのブラックをウォッシング。仕上げにツヤ消しスプレーを吹いて、長い期間ミルキーサブウェイ内で酷使された感を出してみました。お手軽作業でワンランクアップです。  サクッと完成しました。簡単ですが汚し塗装を入れたおかげで、作中のヤレた雰囲気にかなり近付きましたね。「オ金ヲ入レテクダサイ…」という悲しげな声が今にも聞こえてきそうです。おまけシールのチハルちゃんは自販機と同スケールっぽいサイズなので、プラ板に貼ってから切り出してなんちゃってアクスタ風にしてみました。ユーザーのヒラメキでプラモデル以外の部分でも楽しめる製品、大好きなんだよね。 最後に、たまごんの最推しキャラはリョーコ姐さん!みんなも気軽にYouTubeでアニメを観て、作品にハマったら「ハセガワ製えきべん自販機」を自宅にお迎えしてくださいね!

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【レビュー】分厚いハコの正体は、透明な甲板にあった/アオシマ 1:700 ヘリコプター搭載護衛艦 ひゅうが #キットレビュー #軍艦・船 #nippper #プラモデル

【レビュー】分厚いハコの正体は、透明な甲板にあった/アオシマ 1:700 ヘリコプター搭載護衛艦 ひゅうが

 諸事情で「200mってどれくらいの大きさだろう」というのを体感しなければいけなくなり、模型店で艦船模型を片っ端から見ていくと、ひゅうがというヘリコプター搭載型護衛艦が全長197mとあった。買って家に帰り、パッケージを開けた瞬間に「うおっ!」と独り言が出てしまった。透明の甲板がバイーンと出てきたからである。  ほとんど空母みたいな見た目のひゅうが。プラモなら左右合わせの船体にまっ平らな甲板を乗せ、ちょこんとアイランド型の艦橋を乗せれば終わりだろうと思っていたのだが、ハコがやたらと分厚く、重い。その答えがこの透明甲板パーツに隠されていた。  キットは船体の内部構造もそこそこ再現した意欲的なもので、格納庫の内壁、エレベーターの上下選択、乾舷にあるシャッターの開閉選択など、1/700スケールで表現できるひゅうがの機構が余すことなく盛り込まれている。一般公開では見学客をエレベーターに乗せて上下するのがおなじみのデモンストレーションとなっているので、運よく実物に乗れた人が思い出に買うと格納庫内部も含めて記憶が蘇るだろう。透明甲板はそうした内部構造を完成後にも見えるように……と配慮されたボーナスパーツだったのだ。  実質ヘリ空母とも言えるひゅうがなので、ヘリコプターも多数用意されている。SH-60Kが3機、MH-53EとMCH-101がそれぞれ1機ずつ。とくに図体のデカいMH-53Eは1/700でも見栄えがする。惜しむらくはローターを格納状態にしたパーツが用意されていないことで、エレベーターでいままさに出てくるところとか、格納庫に降ろされた状態は再現できない。このへんはピットロードやハセガワのパーツを探してきて組み合わせるのがいいかも。  甲板に居並ぶ車両(クレーン車、牽引車、作業車、消火車)もそれぞれ1パーツながら立体感あふれる造形が楽しい。平らな甲板を持つフネに情報量を与えたければ、甲板をジオラマに見立てるのがいちばんだ。そんなとき、搭載されるヘリコプターや車両が変化と彩りを与えてくれる。  一回り大きくSVTOL機の運用能力を獲得したいずも型の登場により主役の座を譲った感が強いひゅうがではあるが、アオシマ製のプラモデルは同型の「いせ」と並び、ここ15年あまりにわたって適宜パーツを追加しながらバリエーションが展開されている定番商品だ。シンプルな外観に対してその魅力を余すことなく伝えようとしている濃いめの内容を、あなたもぜひ味わってほしい。

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【ブックレビュー】あなたの模型が色待ちしているなら、飛行機の本を開いてみよう! 「第2次大戦 エアクラフトリアルカラー 日本語版」が教えてくれる、かっこいい色。 #雑誌と書籍 #塗料 #nippper #プラモデル

【ブックレビュー】あなたの模型が色待ちしているなら、飛行機の本を開いてみよう! 「第2次大戦 エアクラフトリアルカラー 日本語版」が教えてくれる、かっこいい色。

 プラモデルの醍醐味のひとつが、「自分の好きな色に塗る!」こと。特にガンダムやロボット、SFメカは、「これが俺の色だぜ!」と自由に主張できるジャンルです。でも、いざ塗ろうとすると手が止まることもしばしば。「本当にこの色でかっこよくなるかな?」「やっぱりこっちの色かな……いや、明日もう一回考えよう」そんなことを繰り返しているうちに、あなたの模型は"色待ち"の日々を過ごすことになります。そんなとき、僕が何度も助けられてきたのが「第2次大戦 エアクラフトリアルカラー 日本語版」です。これは人気爆発中の「AKリアルカラーマーカー」でもおなじみのAK Interactiveがまとめたカラー資料を、モデルアート社が日本語化した一冊。飛行機の塗装資料なのに、僕はガンダムもマシーネンクリーガーも、この本を見ながら色を決めています。「このグレーいいな」「この褪せたグリーン、ザクに似合いそう」。そんな"色探し"が本当に楽しいんです。  5,500円と聞くと高く感じるかもしれません。でも、何十体もの模型の色選びに使えることを考えると、僕にとっては間違いなく元が取れた"一生モノ"の資料です。  この本は第二次世界大戦で活躍したドイツ、アメリカ、イギリス、ソ連の飛行機をピックアップして、飛行機に塗られたさまざまな色や塗料について詳細に記されています。当時の写真も豊富に掲載されているので、そう言った写真を見ている時間も幸せです。実際の兵器に塗られたかっこいい色をじっくりと堪能できます。  「なんだかお堅そうな本だな〜。それならプラモ1個買うよ」。そう思ったそこのあなた。はい、超お堅い本です。ちゃんと隅から隅まで読めばね。でも、本って読む人次第で役目を変えられる、すごいデバイスなんですよ。僕はこの本を「色探し」のために使っています。写真やカラーイラストを眺めながら、「この色、俺のプラモに塗りたいな」と考える。そんな楽しみ方がメインなので、難しい解説はほとんど読みません。  「今日はコーヒーでも飲みながら読書するか」。そんな気分になったときだけ、パラパラと文章を読む。でも、だいたい忘れます(笑)。忘れたら、また読めばいい。それくらい気楽に付き合えるのも、この本のいいところなんです。  最近塗った「ハセガワ 1/20 ファルケ」も、色選びにはずいぶん悩みました。『マシーネンクリーガー』のメカには「自由に塗っていい」という空気があります。それがこのシリーズの魅力であり、同時に一番難しいところでもあります。だからこそ、「どうせ塗るならセンスよく仕上げたい」という欲もどんどん膨らんでいくんですよね。  原作者・横山宏さんが手掛けたメーカー完成見本は、実際の兵器に使われる色の魅力を絶妙に抽出した、まさにお手本のようなカラーリングです。それを見ると「やっぱりこう塗りたい!」と思う。でも一方で、「せっかく自分で組んだ模型なんだから、自分だけの色にしたい」というゴーストの囁きも、必ず聞こえてくるのです。その声を頼りに、本書を開きました。  その中でビビッときたのが「RLM79 サンディブラウン」。ドイツ機の熱帯迷彩色、いわゆるトロピカルカラーのひとつとして採用された色です。「これだ!」と思って採用したのですが……結論から言うと、マシーネンクリーガーではめちゃくちゃ多用されている色でもあります。横山先生の手のひらの上で、しっかり踊らされている自分がいますね。  好きな人からすれば、ありきたりで新鮮味はないかもしれません。しかし!!! 俺はファルケをサンディブラウンで塗ったことがない! というか、マシーネンのメカにサンディブラウンを塗ったことがないのです。だからこれは、俺にとって大事な初体験。誰にも邪魔されたくないぜ! とばかりに、ゴリゴリ塗っていきました。  そして本書に掲載されているアメリカ軍の写真は鮮明なものが多いです。さすがアメリカや〜なんて思いながら、「飛行機の上面ってどんなふうに汚れるんだ? 褪色するんか?」と言うことを観察。自分が筆を動かすための知りたい情報を写真から読み取ってみるのです。たとえうまく表現できなくてもね。  そんな感じで色選びから、汚しの雰囲気の参考にして塗り上がったのがこちらです。RLM79 サンディブラウン……かっこいいぜぇ。1色塗りですが、白を混ぜたりして、ところどころ褪色的な表現を入れてみました。  とっても分厚い「第2次大戦 エアクラフトリアルカラー 日本語版」。でもそこには確実にあなたのプラモがかっこよくなる色が多数収録されています。あと何気なくロボットに塗っていた色の原点がわかったりするのも面白いですよ。実際に使い込める色の参考書として、本当にオススメです。ではまた!

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【レビュー】ファンタジーに確かなミルク文化を/ミニアート 1:35 ミルクボトル >・amp; 木枠箱 #キットレビュー #情景 #nippper #プラモデル

【レビュー】ファンタジーに確かなミルク文化を/ミニアート 1:35 ミルクボトル & 木枠箱

「畑があるということは、そこに農業を営む文化があるということだね。」 ミニチュアゲームを楽しむ仲間に以前かけられたその言葉に、深く気づかされるものがあった。ファンタジーのような架空の世界であっても、そこには生活のリアルが存在し、その細部の積み重ねこそが世界観を形作っている。  これまで、ミニアートのミルクボトル & 木枠箱のセットに対しては、良いものだと思うが使い所に困るという見方をしていた。戦車が主役となる1/35スケールモデルの世界において、それはあくまで幕間の休息や和みを演出する脇役に過ぎないと思っていた部分が少なからずあった。お膳立てが必要で、それでいて端にある物。だけどかわいくて和むのでもどかしい。  しかし、すべてが幻想であるミニチュアゲームの戦場において、背景を自分たちで構築するための道具として捉え直すと、別の存在意義が表れ始めた。「この世界にはミルクを飲む文化が存在する」という事実と、ミルク瓶や木箱そのもののかわいらしさが、急に輝き出したのだ。盤面に置くだけで文明のくさびが打ち込まれたかのように、世界観を形作る道具として機能し始めるのは想像に難くない。 プラスチックの色にもミニアートのセンスが光っている。木箱は実際の木材に近い茶色、瓶は透明パーツで構成されている。すべてをきれいに塗るのは大変だと思っていたが、パッケージに描かれた木箱は使い込まれて色が剥げたものだった。これを完成イメージとし、塗り残しが出る程度に軽くスプレーをかけると良い質感になる。透明なミルク瓶も、白いスプレーをさっと吹き付けるだけで、中にミルクが満たされているように見せることができる。  説明書には箱を組み立ててから瓶を詰めるよう指示があるが、順序を変えると完成が早くなる。底面パーツに瓶をセットしてから側面を取り付けた方が、はるかに作業がしやすい。  ゲームで使うためにプラ板に芝生を再現したベースの上に乗せれば出来上がり。この手の小物のプラモデルは案外売り場の隅に残っているので見つけたらサッと買っておくといいなと改めて思った。

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花金だ!仕事帰りに買うプラモ。塗らずに組むだけでギガントな週末がやってくる大迫力戦車模型!/タミヤ 1/35 ソビエト重戦車 KV-2 #キットレビュー #戦車・軍用車両 #タミヤMM #nippper #プラモデル

花金だ!仕事帰りに買うプラモ。塗らずに組むだけでギガントな週末がやってくる大迫力戦車模型!/タミヤ 1/35 ソビエト重戦車 KV-2

 週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は、一目見たら忘れられないモンスタータンク「タミヤ 1/35 ソビエト重戦車 KV-2」をご紹介します。およそ3時間で、あなたの机の上で視線を独り占めしちゃう最高の戦車模型が爆誕しますよ!  手のひらにずっしり。もうこれだけで幸せな気分。この152mm榴弾砲が搭載された砲塔を手にしただけで「当時のソビエトはなんてものをつくったんだ!」と思ってしまいます。およそ200輌ほどしか生産されていないにも関わらず、その戦いぶりやインパクトから「ギガント(怪物)」とも呼ばれたのです。  キットは車体は先に発売されている「KV-1」から流用されていますが、足回りの転輪、誘導輪、上部転輪など別タイプとなっており、伴って誘導輪基部も新しいパーツが用意されている芸コマな仕様。KV-1というのは、1939年12月に新たな主力戦車として採用されたもの。これをベースにKV-2は作られています。  シンプルに見えますが、転輪はホイールキャップもベルパーツ化されたこだわり仕様なので、見た目以上に作りごたえがあります。ここにプラ製の部分分割履帯を取り付けていくのですが、その精度が神がかっているほどバチピタです。車体ができてしまえば、この戦車模型は完成まで一気に加速します。  細部のディテールも見どころ多し! このメリハリあるリベットが戦車の迫力をさらに引き立てます。そして彫刻で表現されたネットも美しい……。プラにこれだけのディテールが表現されている! という感動が自分にとっては高精細なエッチングパーツよりも燃えたりするんです〜〜(感想は人それぞれ〜〜〜)。  装甲板端面の切削跡や溶接ビートを初めてみたらテンション上がること間違いなし! 戦車模型の車体ディテールのかっこいい表現の代表格でもあるので、ぜひともじっくり楽しんでください。砲塔だけじゃないんだぜ!  で、ご自慢の砲塔ですが、タミヤプレゼンツによる究極の箱組み体験が待っていますよ。こんなにもスパスパと組める箱、世界にもなかなかないんじゃないでしょうか?  装甲板表面の荒々しい質感を指で感じながら、装甲板同士を合わせた部分に接着剤を流し込む……すると吸着されるように箱型になるんです。砲塔の組み立てはとにかく気持ちいいの連続ですよ。  その砲塔の取り付けを待っているターレットリングのディテールの素敵なことよ〜〜。  合体!! 重戦車の名に相応しい、素晴らしい戦車が爆誕しました! 本当にこの戦車でしか味わえないすんごいパワーってのものが樹脂化されています。さらに、塗らなくてもタミヤの成型色(プラスチックの色)だけでこんなにもかっこいいのです。迷わず組み立て欲しいプラモデルです。  そしてこの最高の戦車模型には、2人のアニキもセットされます。こちらのアニキたちについては、ピックアップした記事をお届けしますのでお楽しみに。さぁ、ギガントな週末を楽しんでいきましょうぜ!! またね〜〜。

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【レビュー】WLシリーズ半世紀のパースペクティブを見つけに/タミヤ 1:700 イギリス海軍 巡洋戦艦フッド・E級駆逐艦 北大西洋追撃作戦 #キットレビュー #軍艦・船 #nippper #プラモデル

【レビュー】WLシリーズ半世紀のパースペクティブを見つけに/タミヤ 1:700 イギリス海軍 巡洋戦艦フッド・E級駆逐艦 北大西洋追撃作戦

 艦船模型に興味はある。慣れ親しんだタミヤ1/35ミリタリーミニチュアシリーズの戦車のようにウォーターライン(WL)シリーズも楽しみたい。しかし模型店の艦船模型の棚の前に立つとフリーズしてしまう。ラインナップは膨大なうえ同じシリーズでもメーカーは多岐、番号もバラバラで、どれがエントリーキットとして作るべきなのか分かりにくく感じていました。  手軽に楽しめて出来もよく、ついでにシリーズの歴史も感じられる、そんな都合のいいキットはないでしょうか──展示会でそんなワガママをこぼしていたら、ベテランモデラーが教えてくれたのがこのキットでした。  これは1976年発売の巡洋戦艦フッドに2005年に新規に設計したE級駆逐艦をセットした製品です。最新キットは出来は良いんでしょうが細密化が進みすぎてしんどそう、と尻込みしていたのでちょうどいいセットでした。  まずは50年前の技術で作られたフッドから組んでいきます。 この時期はWLシリーズは日本艦から海外艦へ版図を広げ、またMMシリーズでは「九七式中戦車 チハ」が出た勢いのある時期でもあります。戦艦大和とほぼ同じ長さの船体はスライド金型による一体成型であり、手が切れそうなほどにエッジが立つそのシャープさは半世紀前のものとは思えないほどです。  大型艦とはいえ貼り合わせる箇所は最小限であり、艦橋も積み上げ式のため直ぐに形になります。組み上げてみるとスマートな船体に砲塔のリベットや艦首の鎖が密度のアクセントとして美しく映え目に嬉しいですね。  続いて20年前の技術であるE級駆逐艦を作ります。2005年といえば1/48 MMシリーズが誕生し、艦船模型のさらなる細密化が始まった変革期です。フッドとの最大の違いは船体が左右分割になっていることですが、内部にがっちりとした補強用の桁が仕込めるため、歪みを恐れずにビシバシ接着できます。  加えて部品のダボの嵌め合わせが適度なテンションに調整され、位置決めが簡単になったのが仮組みにも塗装後の組み立てにも嬉しいポイントです。  組み上げるとデジタル設計によるディテールは全体の解像度のアベレージを底上げしつつ、フッドでは省略されていた水密扉やハシゴがクッキリとモールドされ、ボールペン1本分の長さの艦体に凝縮された精密感を感じます。  変わらない精密感・組みやすさへの配慮と時代とともに向上した技術。こうして一箱を組み終えただけで30年間のWLシリーズの旅を終えたような達成感に包まれます。そこで興味が湧くのは今、2026年の最新のWLはどうなっているのだろうか……ということです。この技術の延長線上にあるのか、それとも全く違った景色を見せてくれるのか。 さっそく次のキットを探しに行きましょう。WLシリーズ半世紀のパースペクティブを見つけるために。

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【レビュー】神がかったフォルムと色分けで、ついに海の王が登場!「ポケモンプラモコレクション セレクトシリーズ カイオーガ」 #キットレビュー #ポケモン #nippper #プラモデル

【レビュー】神がかったフォルムと色分けで、ついに海の王が登場!「ポケモンプラモコレクション セレクトシリーズ カイオーガ」

 突然ですが私、ポケモンのカイオーガが大好きでして。初めて目にした衝撃を今でも覚えています。カイオーガが初登場したのは「ルビー」と「サファイア」で、ゲームボーイから進化したハード、ゲームボーイアドバンスで初めて発売したポケモンでした。新ハードでの発売に全国のポケモントレーナーは否応なしにワクワクしていました。新地方、新アイテム、どれも楽しみですが、やはり一番期待するのは看板モンスターでしょう!  「モチーフは?タイプは?ルビーとサファイアなんてタイプの予想がつかないよ!」そして遂に公開されたパッケージに写っていたのは……。「ルビー」は赤い龍のようなポケモン、グラードン!うん、文句無しに強そうでカッコいい! 一方「サファイア」は……何だ、このポケモン……クジラ? シャチ? サメ? 海の強者を全て合わせて昇華させたような美しい姿に「神様?」と私は見とれてしまったのです(笑)。  そんな大好きなカイオーガが遂に、ポケプラで登場です! 待ってました! レックウザもグラードンもいるのになんでカイオーガがポケプラにいないんだ! とモヤモヤしていた私、店舗に走ってすぐに購入しましたよ〜〜。早速レビューしていきます!  箱を開けた瞬間、「シールがこれだけ!?」とびっくり。ということは……あのカイオーガの体表に走る特徴的な赤いラインは!?  全部色分け済みだぁ!! これは嬉しすぎますね! 組むだけで映える上に、塗装する場合も簡単にできちゃいますよ。 このランナー(パーツが繋がっている枠)のまま、蛍光レッドで塗っちゃえば、あの神秘的な雰囲気を上手く表現できるかも!  そしてポケプラの嬉しい点が、手でパーツを外せるところ。道具が要らない上に外した時に残るゲート跡(ゲートはランナーとパーツを繋いでいる箇所)も最小限なので、見映えも良いのです!  シールで補うのは口内上部と目の部分でした。「え、むしろ口内上部まで補ってくれるんですか!?」と驚き。口を開けたときの見映えを考慮しているのでしょうが、正直気にする人は少ないはず……。そんなところからも開発者の愛が感じられます! ファンとしては本当に嬉しい! 赤い部分は比較的柔らかい樹脂でできていて、組付けがとっても楽ちんです。十分太いので破損の心配も無ありません。とても気持ちよく、大好きなポケモンが組み上がっていきます!  シールが目と口内だけってことは……。白い部分も色分け済みってことだぜ! これも嬉しい。この白はカイオーガの青い体によく映えるアクセントで、重要なデザインです。  尾びれがこれで1パーツ成型! ボリュームある塊がいいですね。組み立てのスピードも加速させてくれます。またこのパーツからカイオーガのフォルムを崩すまいとするこだわりも強く感じます。  遂に降臨しました。海の王、カイオーガ。思惑が読めない顔に、優雅で力強い大きな体、そこに走る怪しげな赤い光のラインと文様。まさに劇中のイメージそのままの姿です。あの日憧れた神様が、今手の中にある!  ヒレが大きく可動して動きを出せる上、口の開いたパーツが付属します。それぞれのトレーナーが憧れた色んな姿を再現できますね! 個人的にこの口が一番好きな部分です。口の下がフニュッと少し窪んで、より自然な造形になっているのです。このフニュッと感が大事。印象がとっても良くなってます! ファンとして、組んでて笑顔が止まらないキットでした。カイオーガ好きは是非買ってください! 最高のカイオーガをあなたの手で組んでください。

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