軟体動物多様性学会【公式】

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会の広報に加え、軟体動物学の普及啓発を目的として貝類の様々な話題を中の人(福田 宏)が縦横無尽に呟きます。分類学上の情報などは特記しない限り全て中の人の見解です。英文誌 𝘔𝘰𝘭𝘭𝘶𝘴𝘤𝘢𝘯 𝘙𝘦𝘴𝘦𝘢𝘳𝘤𝘩(MR;オーストラレイシア軟体動物学会と共同で)、和文誌 𝘔𝘰𝘭𝘭𝘶𝘴𝘤𝘢𝘯 𝘋𝘪𝘷𝘦𝘳𝘴𝘪𝘵𝘺(MD)を刊行中。 http://marine1.bio.sci.toho-u.ac.jp/md/index.html?page=/md/m

MR新着。メキシコ太平洋岸で気候変動により衰退傾向にある漁獲対象種ガマノセアワビ𝙃𝙖𝙡𝙞𝙤𝙩𝙞𝙨 𝙘𝙤𝙧𝙧𝙪𝙜𝙖𝙩𝙖 Wood, 1828の回復を目指し、資源量・加入量と環境変化の関係を検討。海面水温が加入量変動予測に有用で、その管理は漁獲戦略の改善に繋がると示唆。 doi.org/10.1080/1323... ガマノセアワビとクジャクアワビ 𝘏𝘢𝘭𝘪𝘰𝘵𝘪𝘴 𝘧𝘶𝘭𝘨𝘦𝘯𝘴 Philippi, 1845 はメキシコのバハ・カリフォルニア半島で盛んに漁獲されてきましたが、両種とも1975年以降減少の一途を辿り漁業衰退を招いています。今回の論文全体にも強い危機感が滲んでいます。

ガマノセアワビ 原記載の図(赤矢印)
𝙃𝙖𝙡𝙞𝙤𝙩𝙞𝙨 𝙘𝙤𝙧𝙧𝙪𝙜𝙖𝙩𝙖 Wood, 1828: 26, pl. 8, fig. 6.
Wood, W. 1828. 𝘚𝘶𝘱𝘱𝘭𝘦𝘮𝘦𝘯𝘵 𝘵𝘰 𝘵𝘩𝘦 𝘐𝘯𝘥𝘦𝘹 𝘛𝘦𝘴𝘵𝘢𝘤𝘦𝘰𝘭𝘰𝘨𝘪𝘤𝘶𝘴; 𝘰𝘳 𝘢 𝘊𝘢𝘵𝘢𝘭𝘰𝘨𝘶𝘦 𝘰𝘧 𝘚𝘩𝘦𝘭𝘭𝘴, 𝘉𝘳𝘪𝘵𝘪𝘴𝘩 𝘢𝘯𝘥 𝘍𝘰𝘳𝘦𝘪𝘨𝘯. 𝘐𝘭𝘭𝘶𝘴𝘵𝘳𝘢𝘵𝘪𝘰𝘯𝘴 𝘸𝘪𝘵𝘩 480 𝘍𝘪𝘨𝘶𝘳𝘦𝘴. Printed for W. Wood, London.
http://www.biodiversitylibrary.org/page/22991236Reeve (1846: sp. 12, pl. 4, fig. 12) の図示した 𝙃𝙖𝙡𝙞𝙤𝙩𝙞𝙨 𝙘𝙤𝙧𝙧𝙪𝙜𝙖𝙩𝙖 ガマノセアワビ(青矢印).
Reeve, L.A. 1846 (pls 1–4, Apr.; pls 5–8, May; pls 9–12, Jun.; pls 13–17, Jul.). 𝘔𝘰𝘯𝘰𝘨𝘳𝘢𝘱𝘩 𝘰𝘧 𝘵𝘩𝘦 𝘨𝘦𝘯𝘶𝘴 𝘏𝘢𝘭𝘪𝘰𝘵𝘪𝘴. 𝘊𝘰𝘯𝘤𝘩𝘰𝘭𝘰𝘨𝘪𝘢 𝘐𝘤𝘰𝘯𝘪𝘤𝘢: 𝘰𝘳, 𝘐𝘭𝘭𝘶𝘴𝘵𝘳𝘢𝘵𝘪𝘰𝘯𝘴 𝘰𝘧 𝘵𝘩𝘦 𝘔𝘰𝘭𝘭𝘶𝘴𝘤𝘰𝘶𝘴 𝘈𝘯𝘪𝘮𝘢𝘭𝘴, 𝟯: pls 1–17 and unpaginated texts. L. Reeve & Co., London.
http://www.biodiversitylibrary.org/page/11118608

MR新着。サラサキサゴ 𝙐𝙢𝙗𝙤𝙣𝙞𝙪𝙢 𝙫𝙚𝙨𝙩𝙞𝙖𝙧𝙞𝙪𝙢 (Linnaeus, 1758) の殻色の多型性をインド北東部スンダルバンス生物圏保護区で検討。異なる色彩を呈する11群が見出され、各々の地理的分布は不均一だった。うち2群は稀少で優先的に保全されるべきかもしれない。 doi.org/10.1080/1323... 日本のイボキサゴもやはり顕著な多型性を示しますが、現在の東京・広島など大都市近郊の個体群は一様に同じ模様をもつ傾向が強く、一旦激減して遺伝的多様性が低下したことを反映しているのでしょう(画像2枚目)。今回の論文と同様の検討を日本で行うのも有意義だろうと思います。

Bild福田 宏 2022 (15 Apr.). イボキサゴ. In: 近藤裕介・大塚 攻・佐藤正典 (編), ハチの干潟の生きものたち —広島県竹原市に残る瀬戸内海の原風景—, 113. Pubfan, 東京.

ミドリエスカルゴ 𝘾𝙖𝙣𝙩𝙖𝙧𝙚𝙪𝙨 𝙖𝙥𝙚𝙧𝙩𝙪𝙨 (Born, 1778) という種の存在を昨日まで不勉強で知りませんでした。原記載には図がないものの Chemnitz (1786) が図示していて(下図の青枠)、膨らみが強くて縫合が浅い深緑褐色の種らしい。この点は近年公表された文献にある写真とも一致します。殻形はエスカルゴの𝘏𝘦𝘭𝘪𝘹ともプチグリの𝘊𝘰𝘳𝘯𝘶ともはっきり異なり、別属なのは納得。それにしてもこの雑な和名は誰がつけたんだろう? doi.org/10.1080/1323...

[Not binominal] Chemnitz, 1786: 150–151, pl. 133, figs 1204–1205 [Born, 1778: 399, no. iv, 5 が記載した 𝘏𝘦𝘭𝘪𝘹 𝘢𝘱𝘦𝘳𝘵𝘢 を引用している]
Chemnitz, J.H. 1786. Abhandlung von den Land = und Flußschnecken, oder von solchen Conchylien, welche nicht im Meere sondern auf der Erde und in süssen Wassern zu leben pflegen. Raspe, Nürnberg.
http://www.biodiversitylibrary.org/page/52620501

原記載:
Born, I.E. von 1778. Ignatii a Born ... Index rerum naturalium Musei Caesarei Vindobonensis. Pars 1ma. Testacea. Verzeichniß der natürlichen Seltenheiten des K.K. naturalien Kabinets zu Wien, Erster Theil, Schalthiere. Ex Officina Krausiana, Vindobonae.
http://www.biodiversitylibrary.org/page/12010058
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MR新着。アルジェリア北東部ミラ地域で陸貝の多様性・個体数・時空間分布を環境要因と関連付けて評価。8地点から4科9種を確認し、優占種はプチグリ𝘊𝘰𝘳𝘯𝘶 𝘢𝘴𝘱𝘦𝘳𝘴𝘶𝘮とミドリエスカルゴ𝘊𝘢𝘯𝘵𝘢𝘳𝘦𝘶𝘴 𝘢𝘱𝘦𝘳𝘵𝘶𝘴。気温・植生被覆・電気伝導度が個体数と群集構造に影響する主因。 doi.org/10.1080/1323...

MR新着。アルジェリア北東部ミラ地域で陸貝の多様性・個体数・時空間分布を環境要因と関連付けて評価。8地点から4科9種を確認し、優占種はプチグリ𝘊𝘰𝘳𝘯𝘶 𝘢𝘴𝘱𝘦𝘳𝘴𝘶𝘮とミドリエスカルゴ𝘊𝘢𝘯𝘵𝘢𝘳𝘦𝘶𝘴 𝘢𝘱𝘦𝘳𝘵𝘶𝘴。気温・植生被覆・電気伝導度が個体数と群集構造に影響する主因。 doi.org/10.1080/1323...

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MR新着。水温が変動すると貝類の殻形成にどう影響が出るか、メキシコ産のメキシコキンチャク 𝙉𝙤𝙙𝙞𝙥𝙚𝙘𝙩𝙚𝙣 𝙨𝙪𝙗𝙣𝙤𝙙𝙤𝙨𝙪𝙨(Sowerby I, 1835) で検討。温度が一定または規則的・不規則に変化する条件下に15日間晒すと、方解石やアラゴナイト組織に変化が現れた。 doi.org/10.1080/1323...

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MR新着。淡水生物に対して毒性を持つ二酸化チタンナノ粒子(TiO₂ NPs)の影響を、エジプト・ナイル川産のイシガイ科𝘊𝘢𝘦𝘭𝘢𝘵𝘶𝘳𝘢 [𝘴𝘪𝘤] 𝘯𝘪𝘭𝘰𝘵𝘪𝘤𝘢 (Cailliaud, 1827 [𝘴𝘪𝘤])で調査。高濃度の曝露は消化管萎縮など亜致死的な生理学的障害を生じさせた。 doi.org/10.1080/1323... この論文は初めて知ることが多く興味深いですが、対象種の属名も種小名公表年も間違っていて正体に行き着くまで苦労しました。正しくは 𝘊𝙤𝘦𝘭𝘢𝘵𝘶𝘳𝘢 𝘯𝘪𝘭𝘰𝘵𝘪𝘤𝘢 (Cailliaud, 182𝟯) [同時に記載された𝘊. 𝘢𝘦𝘨𝘺𝘱𝘵𝘪𝘢𝘤𝘢の異名] です。

𝙐𝙣𝙞𝙤 𝙣𝙞𝙡𝙤𝙩𝙞𝙘𝙪𝙨 Cailliaud, 1827: pl. 61, figs 8–9.
Cailliaud, F. 1823–1827. Voyage à Méroé, au fleuve Blanc: au-delà de Fâzoql dans le midi du royaume de Sennâr, à Syouah et dans cinq autres oasis, fait dans les années 1819, 1820, 1821 et 1822. Published by the author, Paris.
http://www.biodiversitylibrary.org/page/40045075Bild

8月15日。今日と明日『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』全話が無料開放されており、当アカウントも強く推します。今年はじめに通読して映画も鑑賞し、衝撃を受けて考えたことを書き連ねた拙文「戦争と貝類学」も、この機にご一読いただけると嬉しいです(以下に全3篇のリンクを再掲します)。 前篇: note.com/yamakei90_/n... 中篇: note.com/yamakei90_/n... 後篇(完結): note.com/yamakei90_/n...

【研究者の推し本】『ペリリュー 楽園のゲルニカ』 書評=貝類学者・福田宏〈前編〉|ヤマケイの本

今回で4回目となる貝類学者・福田 宏先生の不定期書評連載。福田先生は『新種発見!』の著者で貝類の分類学者、そしてXの生物好きに広く知られるアカウント「軟体動物多様性学会(@SocStudMollDiv)」の中の人です。 『野生生物は「やさしさ」だけで守れるか?──命と向きあう現場から』、『自宅で湿地帯ビオトープ!~生物多様性を守る水辺づくり』、『図鑑を見ても名前がわからないのはなぜか?』に続いて...

note.com

武田一義@144takeda.bsky.social · 2mo ago

すいません💦外伝無料は僕の勘違いでした🙏 全話無料は本編の11巻分で外伝の4巻分は対象外のようです🙇 改めまして『ペリリュー-楽園のゲルニカ-』本編11巻分 ヤングアニマルwebにて全話無料 15日16日の2日間限定です!ぜひ younganimal.com/episodes/bb7...

麻酔の論文が出たので、以前(2022年7月11日)Xで呟いてそこそこ評判がよかったメンソールの話をこちらでも再掲: === 陸・淡水産巻貝を麻酔するにはメンソールが効果的な場合があります。水道水の中を這わせて水面に結晶一欠片を浮かべ、一昼夜置けば触角も足も伸ばし切った状態で昏睡し、刺戟しても反応しなくなるのでその状態で固定します。昨日久しぶりに西表産ウスイロヘソカド近似種でやってみたら大成功でした。 === この状態で意識を失っているかどうかはわかりませんが、触れても全く無反応で、頭部−腹足の形態を細部まで把握するのに最適です。何より、固定液が浸透せず殻の中の肉が腐る心配がありません。

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MR新着。巻貝の麻酔薬としてのMgCl₂溶液の効果を検討。ブラジル2産地からのリンゴガイ科 𝙋𝙤𝙢𝙖𝙘𝙚𝙖 𝙙𝙞𝙛𝙛𝙪𝙨𝙖 Blume, 1957に4・7・10%溶液を投与すると、弛緩・麻酔・回復時間は成貝と幼貝で有意差が見られるがともに高濃度ほど効果が高く、成貝では回復時間が長くなる。 doi.org/10.1080/1323... MgCl₂とメンソールは巻貝の2大麻酔薬として汎用されていますが、前者は海産種に用いられる場合が多く(海水に似ていながら神経伝達物質を阻害してすぐ昏睡)、淡水産の種にも効くとは初耳です。実験対象種はスクミリンゴガイと同属なので、駆除に応用できるかも?

MR新着。巻貝の麻酔薬としてのMgCl₂溶液の効果を検討。ブラジル2産地からのリンゴガイ科 𝙋𝙤𝙢𝙖𝙘𝙚𝙖 𝙙𝙞𝙛𝙛𝙪𝙨𝙖 Blume, 1957に4・7・10%溶液を投与すると、弛緩・麻酔・回復時間は成貝と幼貝で有意差が見られるがともに高濃度ほど効果が高く、成貝では回復時間が長くなる。 doi.org/10.1080/1323... MgCl₂とメンソールは巻貝の2大麻酔薬として汎用されていますが、前者は海産種に用いられる場合が多く(海水に似ていながら神経伝達物質を阻害してすぐ昏睡)、淡水産の種にも効くとは初耳です。実験対象種はスクミリンゴガイと同属なので、駆除に応用できるかも?

BildBildBild𝙋𝙤𝙢𝙖𝙘𝙚𝙖 𝙗𝙧𝙞𝙙𝙜𝙚𝙨𝙞𝙞 𝙙𝙞𝙛𝙛𝙪𝙨𝙖 Blume, 1957: 1–2, figs a–c. 原記載
Blume, W. 1957 (15 May). Eine bis heute unbekannte Unterart von 𝘗𝘰𝘮𝘢𝘤𝘦𝘢 𝘣𝘳𝘪𝘥𝘨𝘦𝘴𝘪 Rve. 𝘖𝘱𝘶𝘴𝘤𝘶𝘭𝘢 𝘡𝘰𝘰𝘭𝘰𝘨𝘪𝘤𝘢, 𝟭: 1–2.
http://www.biodiversitylibrary.org/page/31076226

今日は当方が僭称するサザエ記念日(81年前にポツダム宣言受諾=降伏の可否を巡り、東條英機と昭和天皇がサザエの議論を交わした日)だなと思っていたら、なんとここ数年ずっと1日間違えていて本来は8月10日だったと気づき、我が身の大ボケに愕然。来年からはちゃんとします。来年はサザエ新種記載から遂に10周年だし、その前に気づいて安堵しましたが、それにしても時の流れは速い。 画像は欧米の文献で Reeve (1848) の次にサザエを図示した Lischke (1874) による江戸湾産棘なし個体(赤矢印)。もちろんナンカイサザエに誤同定されています。 doi.org/10.1080/1323...

Lischke, C.E. 1874. 𝘑𝘢𝘱𝘢𝘯𝘪𝘴𝘤𝘩𝘦 𝘔𝘦𝘦𝘳𝘦𝘴-𝘊𝘰𝘯𝘤𝘩𝘺𝘭𝘪𝘦𝘯. 𝘌𝘪𝘯 𝘉𝘦𝘪𝘵𝘳𝘢𝘨 𝘻𝘶𝘳 𝘒𝘦𝘯𝘵𝘯𝘪𝘴𝘴 𝘥𝘦𝘳 𝘔𝘰𝘭𝘭𝘶𝘴𝘬𝘦𝘯 𝘑𝘢𝘱𝘢𝘯’𝘴, 𝘮𝘪𝘵 𝘣𝘦𝘴𝘰𝘯𝘥𝘦𝘳𝘦𝘳 𝘙ü𝘤𝘬𝘴𝘪𝘤𝘩𝘵 𝘢𝘶𝘧 𝘥𝘪𝘦 𝘨𝘦𝘰𝘨𝘳𝘢𝘱𝘩𝘪𝘴𝘤𝘩𝘦 𝘝𝘦𝘳𝘣𝘳𝘦𝘪𝘵𝘶𝘯𝘨 𝘥𝘦𝘳𝘴𝘦𝘭𝘣𝘦𝘯, Theil 3. Verlag von Theodor Fischer, Cassel. [pl. 4, figs 7–8, as 𝘛𝘶𝘳𝘣𝘰 𝘤𝘰𝘳𝘯𝘶𝘵𝘶𝘴 Gmelin]
http://www.biodiversitylibrary.org/page/35396408

Venus最新号で新種記載されたアサヤケエビスは、31年前に私の修士論文で未記載種と考えて和名を新称したものの(画像はその時の証拠標本)、生貝が入手できず放置していた種です。遂に学名が確定されたのは朗報で、小笠原諸島固有の海産貝類がまた一つ増えました。 doi.org/10.18941/ven... さらに同じ号で小笠原から記載されたもう一つの新種、ボニンヒラマキも最初に見つけたのは実は私で、1994年ごろ父島の森の中で道に迷い、渓流に出くわしたらそこにいたのですが、当時の標本が出てこないという痛恨事。主著者の齊藤匠先生にお気遣いいただきました。 doi.org/10.18941/ven...

𝘾𝙖𝙡𝙡𝙞𝙤𝙨𝙩𝙤𝙢𝙖 𝙨𝙤𝙡𝙤𝙧𝙞𝙚𝙣𝙨 Chino & Sasaki, 2026 アサヤケエビス
小笠原諸島父島宮の浜(トポタイプ、かつ和名命名の直接対象となった標本で、Fukuda, 1995: 𝘖𝘨𝘢𝘴𝘢𝘸𝘢𝘳𝘢 𝘙𝘦𝘴𝘦𝘢𝘳𝘤𝘩 (21): pl. 43, fig. 53 の図示個体; 現在は OKCAB M4412)Saito et al., 2026: 40.

一昨年出た『泉州の陸淡水産貝類図鑑』の「新装改訂版」(画像右)がこのほど刊行され、主著者の当会柏尾翔会員にご恵贈いただきました。前版の誤記の修正のみならず、表題・表紙も変更されています。きしわだ自然友の会ミュージアムショップなどで1冊800円で販売され、電子版も公開に向けて準備中とのことです。 (前版刊行時にXに書いた紹介文) 全篇に気魄横溢する快作。泉州地域で記録のある非海産貝類138種中120種を明示し、厖大な情報量を洗練された形式で破綻なく整理。最新の学名と分類体系を用いる一方、全種の和名に漢字表記を添えているのも新鮮で愉快。岩崎敬二先生も激賞しておられました。

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カズラガイ/ナガカズラは模様が独特で鮮明だし、大きくて堅牢で形も可愛らしいので、貝類蒐集を始めて早い段階で魅了された人も多いのでは。にもかかわらず両種の位置付けは曖昧なまま長い時が過ぎました。このたび遂に決着がついたのは慶賀にたえませんが、両種とも減少傾向にあるのが残念です。 私のカズラガイ類との最初の邂逅は、小学校入学前年の1971年10月24日、島根県浜田の防波堤の石組間に嵌まっていた殻で、その場で見た瞬間に同定したもののこれはナガカズラでした。1年後に防府の魚屋で貰った2個体は本物のカズラガイです。さらに次の年の1月、宮崎の日南海岸で拾った時には両種を識別していました。

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本邦の貝人も必見の論文! 長年に亘り同種か別種か不明瞭だったカズラガイとナガカズラは完全な別種とDNAで初めて明示。 doi.org/10.61733/jco... ただ、ナガカズラの学名は論文の通り 𝙋𝙝𝙖𝙡𝙞𝙪𝙢 𝙛𝙡𝙖𝙢𝙢𝙞𝙛𝙚𝙧𝙪𝙢 (Röding, 1798) が妥当と私も考えますが、カズラガイの有効名を 𝙋. 𝙗𝙧𝙚𝙫𝙞𝙘𝙪𝙡𝙪𝙢 Tsi & Ma, 1980 とするのはさらに検討が必要そうです。私は 𝙋. 𝙫𝙖𝙧𝙞𝙚𝙜𝙖𝙩𝙪𝙢 (Perry, 1811) が有効となる可能性が高いと考えていますが、標本が現存せず、産地も「Eastern Seas」と曖昧極まりないのが難点です。

本邦の貝人も必見の論文! 長年に亘り同種か別種か不明瞭だったカズラガイとナガカズラは完全な別種とDNAで初めて明示。 doi.org/10.61733/jco... ただ、ナガカズラの学名は論文の通り 𝙋𝙝𝙖𝙡𝙞𝙪𝙢 𝙛𝙡𝙖𝙢𝙢𝙞𝙛𝙚𝙧𝙪𝙢 (Röding, 1798) が妥当と私も考えますが、カズラガイの有効名を 𝙋. 𝙗𝙧𝙚𝙫𝙞𝙘𝙪𝙡𝙪𝙢 Tsi & Ma, 1980 とするのはさらに検討が必要そうです。私は 𝙋. 𝙫𝙖𝙧𝙞𝙚𝙜𝙖𝙩𝙪𝙢 (Perry, 1811) が有効となる可能性が高いと考えていますが、標本が現存せず、産地も「Eastern Seas」と曖昧極まりないのが難点です。

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MR新着。ウミギク属𝙎𝙥𝙤𝙣𝙙𝙮𝙡𝙪𝙨は固着性で、種の同定は多くの場合牡蠣同様に難しい。北米太平洋岸産𝙎. 𝙡𝙞𝙢𝙗𝙖𝙩𝙪𝙨 Sowerby II, 1847は水産有用種でもあり、今回形態・分子両面で厳密な同定を試みると同種は明確なクレードを成すと判明した。オープンアクセス。 doi.org/10.1080/1323... ウミギク科Spondylidaeは現生1属のみから成る数少ない科ですが、同定の難しさもあってあまり研究されないままでした。これを機に形態と分子の組合せによる分類が一気に進捗しそうな気配。今回の種は殻の内面の形態(周縁の紫色帯や波打つ彫刻)は安定しているそうです。

Bild青矢印: 𝙎𝙥𝙤𝙣𝙙𝙮𝙡𝙪𝙨 𝙡𝙞𝙢𝙗𝙖𝙩𝙪𝙨 G.B. Sowerby II, 1847. — Reeve, 1856: sp. 34, pl. 9, fig. 34. Loc.: “Panama and Mazatlan”.
Reeve, L.A. 1856 (pls 1–4, Jan.; pls 5–8, Feb.; pls 9–14, May; pls 15–18, Jun.). Monograph of the genus 𝘚𝘱𝘰𝘯𝘥𝘺𝘭𝘶𝘴. 𝘊𝘰𝘯𝘤𝘩𝘰𝘭𝘰𝘨𝘪𝘢 𝘐𝘤𝘰𝘯𝘪𝘤𝘢: 𝘰𝘳, 𝘐𝘭𝘭𝘶𝘴𝘵𝘳𝘢𝘵𝘪𝘰𝘯𝘴 𝘰𝘧 𝘵𝘩𝘦 𝘔𝘰𝘭𝘭𝘶𝘴𝘤𝘰𝘶𝘴 𝘈𝘯𝘪𝘮𝘢𝘭𝘴, 𝟵: pls 1–18 and unpaginated texts. L. Reeve & Co., London.
http://www.biodiversitylibrary.org/page/9141432Bild

MR新着。貝類の移動調査のために標識をつけて放流し再捕獲すると、個体に与えるストレスで結果が変わってしまうか? 豪州東部産 𝙏𝙪𝙧𝙗𝙤 𝙢𝙞𝙡𝙞𝙩𝙖𝙡𝙞𝙨 Reeve, 1848では放流後4日目と10日目で移動速度に差が生じたため、放流直後の測定は避けるべきと示唆されるという。 doi.org/10.1080/1323... サザエの仲間のように厚い殻をもつ分類群なら、タグをつけても個体に大した影響はなかろうと思ったら全然そんなことはなく、貝は大いに迷惑している可能性があるらしい。調査それ自体が結果を歪めるのはありがちな話で、人のおめでたさを戒める貴重な論文です。オープンアクセス。

BildBild𝙏𝙪𝙧𝙗𝙤 𝙢𝙞𝙡𝙞𝙩𝙖𝙡𝙞𝙨 Reeve, 1848: pl. 9, fig. 40 (syntype). ちなみにこの図版左下のfig. 33b は私が日本・韓国のサザエ 𝘛𝘶𝘳𝘣𝘰 𝘴𝘢𝘻𝘢𝘦 Fukuda, 2017 (= 𝘛𝘶𝘳𝘣𝘰 𝘫𝘢𝘱𝘰𝘯𝘪𝘤𝘶𝘴 Reeve, 1848, not pl. 8, fig. 33) のレクトタイプに指定した個体。
Reeve, L.A. 1848 (pls 1–5, Jan.; pls 6–7, Feb.; pls 8–11, Mar.; pls 12–13, Apr.). Monograph of the genus 𝘛𝘶𝘳𝘣𝘰. 𝘊𝘰𝘯𝘤𝘩𝘰𝘭𝘰𝘨𝘪𝘢 𝘐𝘤𝘰𝘯𝘪𝘤𝘢: 𝘰𝘳, 𝘐𝘭𝘭𝘶𝘴𝘵𝘳𝘢𝘵𝘪𝘰𝘯𝘴 𝘰𝘧 𝘵𝘩𝘦 𝘔𝘰𝘭𝘭𝘶𝘴𝘤𝘰𝘶𝘴 𝘈𝘯𝘪𝘮𝘢𝘭𝘴, 𝟰: pls 1–13 and unpaginated texts. L. Reeve & Co., London.
http://www.biodiversitylibrary.org/page/27376144

MR新着。パキスタン産オナジマイマイの16SrRNAとCOI各遺伝子を他国(日本・中国・ベトナム・マレーシア・スリランカ)産と比較して遺伝的多様性を検討。ハプロタイプは各々26と7通り特定され、系統解析を行うと地理的分布が重なる2つの大きなクレードの存在が示された。 doi.org/10.1080/1323... オナジマイマイは日本でも古くから外来種と言われてきましたが、その割に妙に高い遺伝的多様性と分化の形跡を示すことが指摘されてきました。今回もそれと矛盾しない結果。侵入の歴史が古い上に拡散と分化も速いので事態が複雑化しており、さらにデータ集めと検討が必要そうです。

この画像は今回の論文中に現れたものでなく、福田の自前です。Bild

MR新着。ハイガイ 𝙏𝙚𝙜𝙞𝙡𝙡𝙖𝙧𝙘𝙖 𝙜𝙧𝙖𝙣𝙤𝙨𝙖 (Linnaeus, 1758) の安定的な養殖に向けて塩分耐性などをマレーシアで検討。野外では稚貝・成貝とも塩分が7.6~19.0 pptと低めの場所に見られるが、室内実験では4~45 pptで高い生存率を示し、塩分に加えてクロロフィルa濃度の高さ(≒餌の豊富さ)と31.4~32.3℃の好適な水温が生存に重要と示唆された。 doi.org/10.1080/1323... 日本のハイガイはもはや風前の灯状態なので、こうした実験自体が難しそうですが、まだ多産している熱帯域で得られたデータが応用できると光明が見えてくるかもしれません。

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MR新着。中国雲南省の長江上流域からカワニナ科の新種 𝙃𝙪𝙖 𝙘𝙝𝙞𝙨𝙝𝙪𝙞𝙚𝙣𝙨𝙞𝙨 Wei 𝘦𝘵 𝘢𝘭., 2026 を記載。同時に、𝙃. 𝙬𝙪𝙟𝙞𝙖𝙣𝙜𝙚𝙣𝙨𝙞𝙨 Du 𝘦𝘵 𝘢𝘭., 2023 の新産地をタイプ産地(貴州省遵義市烏江寨)から約200 km離れた赤水河から報告。 doi.org/10.1080/1323... 日本で見慣れたカワニナとは殻形態のかなり異なる属で、一見するとヒメモノアラガイみたいですが、当然ながら形態と分子系統解析を踏まえてしっかり記載されています。新産地の𝘏. 𝘸𝘶𝘫𝘪𝘢𝘯𝘨𝘦𝘯𝘴𝘪𝘴はタイプ標本とは殻が著しく異なるものの、地域的な特異性とのこと。

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MR新着。従来タイ・カンボジア・ベトナムで知られていた𝘼𝙢𝙥𝙝𝙞𝙙𝙧𝙤𝙢𝙪𝙨 𝙡𝙚𝙪𝙘𝙤𝙭𝙖𝙣𝙩𝙝𝙪𝙨 (Martens, 1864) シロキタクミマレーマイマイが、タイ湾で遠く隔てられた対岸のマレーシアで新記録! 川の真ん中の転石上で1個体のみ採集され、分散中または遺存個体群の可能性あり。 doi.org/10.1080/1323... 雪白色の殻と鮮橙色の軟体部がとにかく美麗で、野外で突然出逢ったら絶叫必至です。著者らも興奮を行間に滲ませるかに見える快著。ただ、人為的移入の可能性への言及が論文中にないのは、発見地が自然豊かな山奥なのでそれは考えられないということでしょうか。

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今回は査読者に「岡山に純系イケチョウガイなどいない」と決めつけられたので、「なぜそう簡単に言い切れるんだ」と反駁しました。2018年には殻皮のしっかり残った新しい殻が児島湖に流入する妹尾川で発見されており(画像の岡山県RDB2020動物編 p. 565 の図示標本。この川へ琵琶湖産個体を放流した記録もある)、青森県小川原湖に次ぐ純系個体群がひっそり生き延びている一縷の望みがあったので、私はここ数年ずっと気になっていたのですが、遂に生貝に出逢えないままとうとうヒレイケチョウ雑種が岡山に蔓延してしまい、結局間に合わなかったかと絶望しています。 doi.org/10.34394/aqu...

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新作論文です。ヒレイケチョウガイ×イケチョウガイ交雑個体が岡山県で初めて確認されたと当会が昨夏刊行したMD7巻で報じられましたが(RP)、その後の調査で岡山・倉敷両市の計4箇所でも新たに見出されたので、両市で急速に拡散しつつある現状を明示しました。オープンアクセス: doi.org/10.34394/aqu... 児島湖には琵琶湖から移入された純系イケチョウガイが細々と生き残っている可能性もあったのに、これで遺伝的にコンタミしてしまうなら痛恨事です。先日新聞報道されたカワヒバリとともに、岡山県南部の自然環境の荒廃ぶりを示す出来事でありその点で今更驚きはないのですが、ただただ残念です。

新作論文です。ヒレイケチョウガイ×イケチョウガイ交雑個体が岡山県で初めて確認されたと当会が昨夏刊行したMD7巻で報じられましたが(RP)、その後の調査で岡山・倉敷両市の計4箇所でも新たに見出されたので、両市で急速に拡散しつつある現状を明示しました。オープンアクセス: doi.org/10.34394/aqu... 児島湖には琵琶湖から移入された純系イケチョウガイが細々と生き残っている可能性もあったのに、これで遺伝的にコンタミしてしまうなら痛恨事です。先日新聞報道されたカワヒバリとともに、岡山県南部の自然環境の荒廃ぶりを示す出来事でありその点で今更驚きはないのですが、ただただ残念です。

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柏 雄介・阿部 司・福田 宏 2025. 岡山県におけるヒレイケチョウガイとイケチョウガイの交雑種とみられる個体 (二枚貝綱: イシガイ目: イシガイ科) の確認. MD, 7: 1–4. (要約は画像のALTをご覧ください。以下同様)

MR新着。豪州南東部固有のベッコウマイマイ科で、足から赤い粘液を分泌する 𝙎𝙩𝙖𝙣𝙞𝙨𝙞𝙘𝙖𝙧𝙞𝙤𝙣 𝙛𝙧𝙚𝙮𝙘𝙞𝙣𝙚𝙩𝙞 (Férussac, 1821) の繁殖と初期発生。卵を15~28個産み、孵化は21~31日後。餌は在来の植物や菌類よりプチグリの切り身を好んだ。オープンアクセス。 doi.org/10.1080/1323... この種は豪州に多いいわゆるsemi-slug(半ナメクジ)の一つですが、生活史や生態の知見はこれまで皆無でした。足からの赤い粘液は飼育するうちに無色透明に変化したとあり、その色が外敵への防禦として機能することや、老廃物に由来する可能性なども論じられています。

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所謂ウミウシに関心のある方必読の『生物の科学 遺伝』次号は明日23日頃以降、書店店頭に並ぶ予定です。冒頭の平野先生と私の総説では、異鰓類の生物多様性と対峙した先人の奮闘を省みて、近年の趨勢である「さよなら後鰓・有肺類」にも言及し、私は原稿作成中は終始「あんな時代もあったね」と中島みゆき的感慨を抱いてました。 その次の章の柏尾翔氏による記事は、昨年末の豊橋での当会大会で彼が講演して大好評だった内容も含まれます。従来言及例が少なかった間隙生スナウミウシ類にも重点が置かれ、これまた必読。 詳しくはこちらから。電子版もあります: seibutsu-kagaku-iden2.jimdoweb.com

生物の科学 遺伝

「生物(いきもの)を知って生命(いのち)を守る」をコンセプトにリニューアルした定期刊行物『生物の科学 遺伝』の公式ホームページです。最新号やバックナンバーの内容を紹介しています。また,読者と執筆者,関連機関,編集者の間で情報交流ができるコミュニティを形成しています。

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『生物の科学 遺伝』次号(今月下旬刊行予定)はウミウシ特集! www.hanmoto.com/bd/isbn/9784... seibutsu-kagaku-iden2.jimdoweb.com/nextissue/ 冒頭の平野弥生先生による総説「ウミウシの進化と系統分類」を私も少しだけお手伝いしました。といってもいわゆる「ウミウシ」の腹足類全体の中での位置付けなどをご相談しただけで、実際の著者の並び順は画像やリンク先の目次と異なり、平野・福田です。 日本語で書かれた「ウミウシ」の分類や類縁に関する総説としては最新のものです。また、その次の当会柏尾翔会員による記事も多彩な情報が満載で必読です!

MR新着。食用陸貝養殖業界で𝘏𝘦𝘭𝘪𝘹 𝘢𝘴𝘱𝘦𝘳𝘴𝘢 𝘮𝘢𝘹𝘪𝘮𝘢 Parfitt, 1874と呼ばれる「亜種」の起源は依然として謎であったが、今回これを検討し直したところ起源はモロッコ北東部で、プチグリ(ヒメリンゴマイマイ)𝘾𝙤𝙧𝙣𝙪 𝙖𝙨𝙥𝙚𝙧𝙨𝙪𝙢 (Müller, 1774) の独立した亜種ではないと推定された。 doi.org/10.1080/1323... この「亜種」は外套縁が黒いことが特徴で、既往研究ではそれ以外の全てのプチグリと姉妹群であるとされていたようですが、その見方は正しくないとのこと。いわゆる広義のエスカルゴの中でも、まだ決着のついていない問題があるのですね。

Taylor, J.W. 1906–1914. 𝘔𝘰𝘯𝘰𝘨𝘳𝘢𝘱𝘩 𝘰𝘧 𝘵𝘩𝘦 𝘓𝘢𝘯𝘥 & 𝘍𝘳𝘦𝘴𝘩𝘸𝘢𝘵𝘦𝘳 𝘔𝘰𝘭𝘭𝘶𝘴𝘤𝘢 𝘰𝘧 𝘵𝘩𝘦 𝘉𝘳𝘪𝘵𝘪𝘴𝘩 𝘐𝘴𝘭𝘦𝘴. 𝘡𝘰𝘯𝘪𝘵𝘪𝘥𝘢𝘦, 𝘌𝘯𝘥𝘰𝘥𝘰𝘯𝘵𝘪𝘥𝘢𝘦, 𝘏𝘦𝘭𝘪𝘤𝘪𝘥𝘢𝘦. Taylor Brothers, Leeds. [Part 17, p. 255, 9 July 1910]
https://www.biodiversitylibrary.org/page/13263339Bild

MR新着。コウイカ類は休息・游泳時は通常、2本の触手を一対のポケットに収納するか、またはポケットの開口部から先端だけを露出させるが、その様子の詳細は不明瞭であった。今回、𝘼𝙨𝙘𝙖𝙧𝙤𝙨𝙚𝙥𝙞𝙤𝙣 𝙩𝙪𝙡𝙡𝙗𝙚𝙧𝙜𝙞 (Appellöf, 1886) が触手をポケットの外でループ状に保持し、獲物を捕らえる際に伸長させることを確認した。摂食後、漏斗の噴射運動中は触手はループ状態からほどけて、まもなく特徴的な休息時の状態に戻るとのこと。写真と模式図がかわいいです。 doi.org/10.1080/1323...

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MR新着。フネガイ科の 𝘼𝙣𝙖𝙙𝙖𝙧𝙖 𝙩𝙧𝙖𝙥𝙚𝙯𝙞𝙖 (Deshayes, 1839) の現生個体群は豪州の東岸に広く見られる。一方、西岸では更新世に広範囲に分布していたことが化石から明らかであるものの、現在はアルバニー近郊のキングジョージ湾ただ1箇所に限られる。 後者の、東岸から孤絶した個体群が遺存か近年の移入かは不明であったため、その検証をATPSαとCOI両遺伝子で試みた。その結果COI配列間に差異は見られず、mtDNAにおいて選択的一掃がごく最近起こった可能性を示唆。同様の例は軟体動物での報告例はこれまで知られていないとのこと。 doi.org/10.1080/1323...

𝘼𝙧𝙘𝙖 𝙩𝙧𝙖𝙥𝙚𝙯𝙞𝙖 Deshayes. — Kobelt, 1888: 22–23, no. 12, pl. 7, figs 1–3 (赤枠内).
https://www.biodiversitylibrary.org/page/12174585
https://www.biodiversitylibrary.org/page/12174837
Kobelt, W. 1841–1891. Die Gattung 𝘈𝘳𝘤𝘢 L. In Abbildungen nach der Natur mit Beschreibungen. In: Küster, H.C. & Kobelt, W. (Eds), 𝘚𝘺𝘴𝘵𝘦𝘮𝘢𝘵𝘪𝘴𝘤𝘩𝘦𝘴 𝘊𝘰𝘯𝘤𝘩𝘺𝘭𝘪𝘦𝘯-𝘊𝘢𝘣𝘪𝘯𝘦𝘵 𝘷𝘰𝘯 𝘔𝘢𝘳𝘵𝘪𝘯𝘪 𝘶𝘯𝘥 𝘊𝘩𝘦𝘮𝘯𝘪𝘵𝘻, 8(2): 1–238, pls 1–49. Verlag von Bauer & Raspe, Nürnberg (pls 1–4 in 1841 (by Küster?), pp. 1–56 and pls 5–16 in 1888, pp. 57–136 and pls 17–34 in 1889, pp. 137–160 and pls 35–40 in 1890, pp. 161–238 and pls 41–49 in 1891).